「マイホーム」が頼れる資産になる3つの条件とは何か

沖有人(スタイルアクト社長)

どこでも、いつでも割安に買う

3番目に購入価格です。

どんなに人気のある立地でも、また相場の波がちょうど底に近いタイミングであっても、相場に比べて割高な価格で買ってしまうと、その分、資産価値では不利になってしまいます。

逆に、どんな不人気な立地でも、また、相場が天井に近いタイミングであっても、相場に比べて割安な価格で買うことができれば、資産価値が維持される確率は高くなります。

購入価格が割安か割高かは周辺相場と比較するしかありません。

「不動産に掘り出しものはない」とよく言われますが、実際には新築であれ中古であれ、いろいろな事情から、周辺相場よりプラスマイナス10%程度のブレが生じることは珍しくありません。

ただ、比較する周辺相場には注意が必要です。

新築マンションについて割安かどうかを見るには、他の新築マンションと比較してはいけません。周辺の中古マンションの取引価格(相場)と比較する必要があります。これは業界関係者にもあまり知られていませんが、非常に重要なポイントです。

なぜなら、新築マンションは1物件当たりまとまった戸数が売り出されますが、棟単位で見ればさほど多くありません。場所によっては、昨年は駅の北側で2物件、今年は駅の南側で1物件といったように、立地や環境にかなりバラつきがあります。そのため、新築マンション同士の比較はどうしても広いエリアにわたり、物件の立地や仕様も様々です。その分、単純に比較できないのです。

また、新築マンションも1年経てば必ず中古マンションになります。新築マンションのときに比べ、中古マンションになると購入希望者はあきらかに地元中心になります。そして、比較的狭いエリア内の中古マンション同士を比較します。つまり、新築マンションが将来、どれくらいで売れるかは、新築マンションであっても、地元周辺の中古マンションと比べなければ意味がないのです。

ちなみに、中古マンションは全国に今や600万戸ほどあり、それに対して、新築マンションは年間10万戸程度です。立地や環境の似た中古マンションを地元周辺で探すのは比較的容易です。

中古マンションを購入する場合、地元周辺の同じような中古マンションと比較するのは当然です。一戸建ても同じです。

不動産価格が全体的に上昇しているときでも、中古のほうが新築より売主の事情で安く売り出されたり、交渉で安くなることがあります。相続税の支払いや離婚で財産を分けるためなどで、すぐ現金化したいという売主がいるからです。

なお、相場については一般の人でも新聞のチラシや不動産のポータルサイトを見ればある程度わかりますが、詳しい情報を得るためには、専門家のアドバイスなどが必要になります。

当社が運営している『住まいサーフィン』では、新築マンションおよび中古マンションについて、過去のデータに基づく「沖式新築時価(㎡単価)」「沖式中古時価(㎡単価)」を物件別に公表しています(※4)。マンション名と階数、向き、広さを入力すれば、住戸別に「今いくらで売れるか」がわかるというサービス(無料)です。もともとは分譲マンションを買った人向けに開発したのですが、これから買おうという人にとっても役に立つと思います。

※4:新築マンションはすべて、中古マンションは1993年以降はすべて。ただし首都圏に限る。