第4回ゲスト:ドン小西さん (前編)
「デザイナーの仕事は新しい価値を生み出すこと。いくつになってもそれを忘れちゃいけない」

島地 勝彦 プロフィール

50、60まだハナタレ。人生の醍醐味は70を過ぎてから

ドン シマジさんとの対談は話が長くなるから、ウェブじゃないと収まり切らないよね。

日野 確かにその通りなんですが、何事にも限度があるということをなかなか理解してもらえません。

島地 おれは紙の雑誌にも原稿を書くし、ウェブでもいくつか連載を抱えている。これからもっともっといろんなことができるんじゃないかと、楽しみにしているんだよ。

ドン おれだって同じ気持ちですよ。ファッションに限らず、デザインの力はいろんな世界で新しい価値を生み出せるわけ。今、実験的に家具のデザインもやっていて、自分でいうのもなんですが、これが実にいいんだな。シマジさんが見たらきっと、「そうくるか! やられた!」と、地団駄を踏むと思うね。

島地 おれも伊勢丹の自分の店でシマジ・オリジナルの商品を置いてるよ。専用パイプケースとか、今日のポケットチーフもオリジナルで、名付けて「葡萄チーフ」。立体的な造形で、ポケットに入れるとほら、ブドウのようでしょう。動いていると知らないうちにどんどん成長してくる。

日野 それはただ、ずり上がってくるだけで、成長しているわけでは・・・。

ドン うちの父親はもうすぐ98歳なんだけど、びっくりするほど若い。シワがほとんどなくって、ついこの前まで毎日、スニーカーを履いて犬の散歩をしてたくらい。まわりが「大丈夫?」と心配してたら、犬のほうが先に逝っちゃった。

その血を引いているということは、おれもそれなりに長生きするだろうから、21世紀を出来る限り見届けてやろうと思ってるんだ。今まで見たこともないような70代、80代として生きていきたいよね。

島地 おれが道を切り拓いておくから安心していいよ。50、60なんて、まだまだハナタレ。人間は70を過ぎてからが食べ頃、お年頃だと思うね。

後編につづく〉

 

ドン小西 (どん・こにし)
1950年、三重県津市生まれ。明星大学理工学部を中退後、文化服飾学院を卒業。1981年、株式会社フィッチェ・ウォーモを設立。「FICCE」「YOSHIYUKI KONISHI」などのブランドを主宰し、 東京、ニューヨーク、ミラノでコレクションを発表する。 近年はテレビ、雑誌等で マルチデザイナーとして幅広く活躍中。NTV「スッキリ!!」“おしゃれコンシェルジュ”金曜レギュラー。週刊朝日で「ドン小西のイケてるファッションチェック」連載中。著書に『逆境が男の「器」を磨く』(講談社+α新書)『ドン小西のファッション哲学講義ノート』(にんげん出版)など。
島地勝彦 (しまじ・かつひこ)
1941年、東京都生まれ。青山学院大学卒業後、集英社に入社。『週刊プレイボーイ』『PLAYBOY』『Bart』の編集長を歴任した。現在は、コラムニストとして活躍中。『甘い生活』『乗り移り人生相談』『知る悲しみ やっぱり男は死ぬまでロマンティックな愚か者』(ともに講談社刊)など著書多数。Webで『乗り移り人生相談』『Treatment & Grooming At Shimaji Salon』を連載中。最新刊『Salon de SHIMAJI バーカウンターは人生の勉強机である』(阪急コミュニケーションズ)が好評発売中!

著者: 島地勝彦
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「サロン・ド・シマジ」マスターである島地勝彦が、シングルモルトにまつわる逸話を縦横無尽に語り尽くす雑誌「Pen」の人気連載を書籍化。

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