プロ野球「戦力外通告」の男たち2014 ロッテ・GG佐藤 オリックス・東野峻 広島・齊藤悠葵ほか

週刊現代 プロフィール

ショックと解放感

楽天の球団創設時のメンバーである中島俊哉(34歳)も、今オフ、戦力外通告を受けた。

中島は、'03年にオリックスに契約金ゼロで入団し、2年目のオフに楽天の球団設立とともに分配ドラフトで移籍。その後、'08年にようやく一軍に定着したいぶし銀の外野手だ。

'09年は怪我のため、レギュラーシーズンで活躍はできなかったものの、戦線復帰したCSでは、本塁打を放つなど大暴れ。球団初のファーストステージ突破に大きく貢献した。

勝負どころでの活躍、そして創設時のメンバーということもあり、ファンから愛されていた中島。そんな中島に、'09年オフ、楽天はチームのレジェンドである礒部公一が着けていた背番号「8」を与えると発表。中島を「チームの顔」に任命した。

だが、これが中島にとっては逆効果となった。

「期待をかけてもらったのは嬉しかった。でも、正直重かったですね。偉大な選手が着けていた番号ということが、プレッシャーになりました」

実際、その後中島は著しく調子を落とし、二軍と一軍を行ったり来たりするシーズンが続く。そしてついに、昨オフには、背番号取り上げという異例の事態が起きた。

「ショックは多少ありました。でも正直、解放された部分もあった」

だが、球団にしてみれば、これは「もう見限った」という意思表示だった。今季、中島は一軍出場4試合。そしてクビとなった。

「僕には、我の強さが足りなかったのかもしれません。常に、一歩引いてしまうようなところがありました。日本一になった昨季は、シリーズにも出させてもらった。でも実は、出たくないと思っていたんです。3勝3敗で迎えた第7戦に僕は、スタメンで出場。緊張で吐き気がしました。エラーでもしようものなら、仙台にいられなくなる、と」

あまりにも優しすぎた男・中島俊哉。その性格は、一般社会では美徳であっても、プロの世界には不向きだったのかもしれない。

中島の今後は未定。本人は、楽天に何らかの形で残ることを希望している。

今季、戦力外通告を受けたのは、ベテランだけではない。20代の若者たちも、数多くクビを切られた。

広島の齊藤悠葵(27歳)もその一人だ。