Photo by JAXA

「はやぶさ2」の新たな大宇宙航海は人類史上初の「有機物狩り」だ!

『小惑星探査機はやぶさ2の大挑戦』

日本中が喝采し国民の宇宙への関心を一気に膨らませた小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還から4年半。その後継機「はやぶさ2」が新たな大宇宙航海へと出発する。

種子島宇宙センターからのH–ⅡAロケットによる打ち上げは11月30日と決まった。今回の目的天体も前回と同じく小惑星だが、探査の狙いは少し異なる。

小惑星はおもに火星と木星の間で太陽のまわりを回っている地球と同じ「惑星」だが、その数は軌道がわかっているものだけでも60万個を超える。

「はやぶさ」が到達した小惑星「イトカワ」は長さが約540メートルと小さかったが、「はやぶさ2」が向かう小惑星「1999 JU3」(仮称)はちょっと大きく、直径900メートルの球形と推定されている(小惑星は最大のものでも直径950キロメートル)。

ところで、「はやぶさ」の時もそうだったが、この探査機が何を「目的」に小惑星と地球を往復するのかの理解は十分ではない印象だ。

7年間、60億キロメートルにおよぶ大宇宙航海を続けた「はやぶさ」は、これでもかというトラブル続きで「もうだめだ、これで終わり」と何度も思わせながらも、奇跡的な復活を繰り返してきた。そのため「探査機そのもの」への関心がことさら大きかった。

「はやぶさ」は、大気圏再突入で燃え尽きたが、「イトカワ」のサンプルを収納した「カプセル」を地球に届けてくれたことから、自ら命を捨ててまで目的を達成したヒーローとしてとらえられ、多くの映画も作られた。

私は、その「はやぶさ」の地球帰還直後に、7年間の旅路を描いたノンフィクション『小惑星探査機はやぶさの大冒険』を出版、東映映画「はやぶさ 遥かなる帰還」(渡辺謙主演)の原作にもなったが、本も映画もエピローグは「はやぶさ」の地球帰還で終わっている。

だが、そこから新たな物語が始まっていた。