技術革新を重ねた、175年の歩み

現在の時計界において、世界最高峰の名を欲しいままにするパテック フィリップが、創業175周年を迎えた。そして、去る10月13日、スイス・ジュネーブにある本社で、その歴史と時計の偉業を振り返る、壮麗な記念イベントが開催された。

瞬く間にトップブランドに

Grandmaster Chime Ref.5175
グランドマスター・チャイム 5175

世界中の時計愛好家の期待を一身に集めた記念モデルは、グランソヌリ、プティソヌリ、ミニッツリピーター、チャイムによるアラーム、永久カレンダー・デイトリピーター、瞬時日送り式永久カレンダーなど、前例のない機能を含め、合計で20種類もの複雑機構を載せたムーブメントを搭載している。両面にダイヤルがあり、それが反転システムをもったケースに収められている。そして、そのケース全面には手仕上げの彫刻が。7年の歳月をかけて開発・製作されたこのモデルは、わずか7個のみの生産となる。手巻き、18KRGケース 約3億円
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 パテック フィリップは、1839年に創業。その長い歴史をスイス・ジュネーブでスタートさせている。創業当初から品質をなによりも重視したパテック フィリップの製品は、瞬く間に多くの顧客を獲得していった。

 飛躍のきっかけは1851年に開かれたロンドン万国博覧会での金賞受賞である。この快挙によって世界がパテック フィリップの実力を知ることとなり、多くの名士たちがその魅力に惹かれていった。このとき英国のヴィクトリア女王に18金のペンダントウォッチが献上されたといわれている。

 それ以降、その名声は揺るぎないものとなり、世界の王侯貴族をはじめ、チャイコフスキー、ワーグナー、トルストイ、アインシュタイン、J.W.パッカード、ウォルト・ディズニー、キュリー夫人、クラーク・ゲーブルといった、そうそうたる偉人たちがパテック フィリップの顧客名簿に名を連ねていった。そして、現在に至るまで“世界最高峰の時計ブランド”の称号は、パテック フィリップのもとにある。それを裏付けるように、現在、オークション史上最高価格上位12位までが、パテック フィリップで占められているという。


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