技術革新を重ねた、175年の歩み

現在の時計界において、世界最高峰の名を欲しいままにするパテック フィリップが、創業175周年を迎えた。そして、去る10月13日、スイス・ジュネーブにある本社で、その歴史と時計の偉業を振り返る、壮麗な記念イベントが開催された。

 
Photographs by Eiichi Okuyama
Text by Ryoji Fukutome

175年の大きな節目

 途切れることなく継承されてきた175年に及ぶパテック フィリップの歴史は、その質において圧倒的である。他の追随を許さないとは、まさにパテック フィリップのためにある言葉で、現在まで途切れることなく、時計愛好家の憧れの存在であり続けている。

 そんなパテック フィリップを祝福するために、世界16カ国から300名を超えるプレス関係者が集まった。迎えたパテックフィリップも華麗なるプロジェクションマッピング・ショーや希少なハンドクラフトを駆使したタイムピースの展示、熟練の職人によるデモンストレーションなどを用意し、来場者を楽しませた。なかでも175周年記念に発表されたモデルたちには、すべてのゲストが魅了された。

 またステージにはフィリップ・スターン名誉会長とティエリー・スターン社長が登壇。これまでの25年の紹介と、これからの25年も家族経営の下に変わらず発展させていく、という固い信念が語られた。欧州ではクォーターが重視される。25年を一区切りとする考え方で、日本では一見中途半端にみえる“175”という数字は、とても大きな節目なのである。だから次は、200周年にこれからの25年が振り返られることになるのだ。

左)多くの人で埋まった会場。
右)プロジェクションマッピングに映し出された、 創業者アントワーヌ・ノルベール・ド・パテックとジャン・アドリアン・フィリップ。