[アイランドリーグ]
香川・伊藤秀範コーチ「寺田、入野、山本、篠原がNPBで活躍するために」

スポーツコミュニケーションズ

篠原、巨人で飛躍のシーズンに

 篠原は右肩の故障で2年間公式戦の登板がなく、2年前に愛媛を退団した際には、どこからも獲得の意思がない状態でした。それでも本人は現役続行を希望し、トライアウトを受験したのです。

 実際にピッチングをみると、痛めた肩をかばってヘンな投げ方になっていました。今だから話せますが、その時、本人には左肩を開かないようにワンポイントアドバイスをしてみました。すると、いきなり140キロのストレートを放ったのです。

「能力はやはり高い。ちゃんとフォームを修正したら復活の余地はあると思います」

 そう西田真二監督に進言して、香川で面倒を見ることになりました。そして昨年、久々の復帰。とはいえ、まだ肩には不安があり、今年の初めまではNPBは考えられない状態でした。しかし、篠原は怠ることなくトレーニングを続け、向上心を失っていなかったのです。

「痛くないなら、もうかばうな。肩をしっかり使って投げよう」

 開幕前、こう告げると、篠原は見違えるように、いいボールを投げるようになりました。前期は抑え、後期は先発でも起用され、この1年で肩のスタミナはだいぶついたことでしょう。昨年がホップとすれば、今年はステップの年。来季は巨人でジャンプして支配下契約を勝ち取ってほしいですね。

 育成指名という結果が示す通り、変化球の精度、コントロールなど取り組むべきテーマは山積みです。フォームもまだ固まっておらず、トップの位置が安定しないため、ストレートひとつとっても、いいボールと悪いボールにバラツキがあります。常にトップの位置を高く保ち、角度をつけて、腕が伸び切った時にリリースすることが大事でしょう。

 ただし、焦って一気にすべてを変えると余計に持ち味も消してしまいます。ひとつひとつ着実にステップを踏む。この大切さは7年間、紆余曲折を経験した篠原自身がよくわかっているはず。育成選手は支配下選手以上にチャンスが限られてきます。わずかな機会も逃さないよう、練習で積み重ねてきたことを実戦ではすべて出し切り、勝負をかけるつもりで臨んでほしいですね。

編集部からのお知らせ!