[アジアパラ競技大会]
車いすテニス男子決勝「国枝vs.眞田」、勝敗を分けた“経験値”

スポーツコミュニケーションズ

リオでは表彰台独占の期待

 試合後の表彰式で銀メダルを手にした眞田の表情はかたく、自らのプレーに納得していない様子がありありと出ていた。
「試合の展開うんぬんではなく、とにかくボールが入らなかった。それに対応することができなかったのは、経験不足からだと思います。もっといい試合を見せたかったですね」

 ただ、その分収穫も大きかったと眞田は語る。
「なかなかできない経験ができたので、次につながると思います。今後大きな大会を戦っていく中でこういうこともあるんだなと。常に環境が変わっていく中で、気持ちの持っていき方など、国枝さんと対戦した中で学ばせてもらうことができました」

 一方の国枝は決勝は「40点」の出来だったとし、今大会を通しても納得のプレーができずに終わったという。ただ、そんな中でもしっかりと勝ち切った自分に対しては「合格点を与えたい」と語った。そして、早くも切符をつかんだリオへの思いを次のように述べた。

「ここ4、5年で日本男子のレベルは上がってきていて、日本人対決というだけで、ワールドクラスになる。それだけ僕も日本人選手に勝つことが難しくなってきているというのが正直なところです。だからこそ、リオでは日本人の表彰台独占も決して不可能ではないというレベルまできていると思っています。その中で自分がその頂点に立てたら嬉しいですね。とにかくリオは着々と足音を立てて近づいてきている。これからの2年間でしっかりと自分自身のレベルをさらに上げていきたい」

 国枝にとっても眞田にとっても、今大会は手応えをつかんだというよりも、それぞれの課題を確認した1週間となったのではないか。2人は今、道半ばである。あくまでも本番は2年後のリオデジャネイロパラリンピック。そこでどんな進化した姿を見せてくれるのか。今後の2年間に注目していきたい。

(文・写真/斎藤寿子)