[アジアパラ競技大会]
車椅子バスケ男子、劇的逆転に導いた残り34秒での戦略

スポーツコミュニケーションズ

決勝は地元・韓国戦

 大会最終日の24日には、地元・韓国との決勝に臨む。7月の世界選手権では2点差、そして今大会の初戦では1点差に泣いた。いずれも前半はリードしながらの逆転負けだった。その悔しさはもちろん全員が忘れてはいない。

 韓国は、ほんの数年前まで日本にとって格下の相手だった。だが今、形勢は逆転していると藤本は語る。
「(7月の)世界選手権まではライバルではあったものの、韓国には勝てるという甘さがありました。でも、事実連敗しているわけですから、もう格下ではないことは明らかですし、自分たちもそう認識しています。(24日の決勝は)僕たちは挑戦者として、韓国に胸を借りるつもりで臨みたいと思っています。あくまでも目標はリオで上位に入ること。そのためにも、今大会で積み上げてきた精度の高いバスケットでアジアの頂点をとりにいきます」

 韓国戦は、完全アウエーとなることは容易に想像ができる。そんな中、日本はどう戦うのか。韓国戦のポイントについて訊くと、及川HCは涼しい顔で「これまで通りのことをやるだけですよ」と答えた。

「おそらく韓国主導のゲームにはならないと思っています。日本にはそれだけの力がある。相手がどうのというよりも、日本がしっかりと精度の高いバスケットをできるかどうか。それが勝敗を分けるポイントになると思います」

 そして、こう続けた。
「余計なことは何も要りません。とにかく韓国に勝つ。それだけです」
 アジアの頂点まで、あと1勝だ。

(文・写真/斎藤寿子)