石川次郎 第4回 「『トゥナイト2』の司会は、試しに1年だけと思っていたのが結局8年も続いちゃった」

島地 勝彦 プロフィール

シマジ 仕事で「プレイボーイ」にかかわっていただけだよ。もう時間もなくなってきたじゃないか。おれのことはいいからジローの話を聴こうよ。

ジローがおれよりはるかに偉いのは、フリーになってからずっと、代官山の古いけど豪勢な億ションに事務所を構えていることだ。遊びに行って驚いたよ。有能で美しい秘書までいるんだよ。おれはいまだにこんな狭い“平成の千利休の部屋”で1人っきりで仕事をしているというのに。

セオ 石川さん、今度遊びに行ってもいいですか?

石川 どうぞ、どうぞ。

シマジ あのマンションに、おれが子供のころ憧れていた女優の安西卿子が住んでいたんだよ。

セオ 子供のころっていうのは、何歳のときの話ですか?

シマジ 中学生だったかな。タッチャンは安西卿子を撮ったことはあるの?

立木 バカいっちゃいけない。おれよりはるかに年上の女優さんだよ。俳優の三橋達也の奥さんだよね。

石川 どうして安西卿子があそこに住んでいたのが分かったんだよ。

シマジ そのころおれの母方の祖父さんが祐天寺に住んでいたから、おれは渋谷から東横線で行き来していた。あの豪華なマンションはやっぱり人目を引く存在だったんだね。あるとき乗客の1人が「あそこには安西卿子が住んでいるだって」と話しているのをシマジ少年は聞き逃さなかった。じつは彼女にラブレターを書いたこともあるんだ。もちろん返事はこなかったけどね。

立木 お前はそのころから紙爆弾の予行演習をしていたんだな。

石川 あのマンションは戦後すぐに建てられたんだよ。おれももう20年以上住んでる。ゆったりした作りを住人はみんな気に入っていて、建て直そうという意見が出るたびに結局反対されるらしい。