Photo by Clem Onojeghuo on Unsplash

英語学習は「筋トレ」だと科学者が断言する理由

ストレッチ式発声法でネイティブ発音!

吾輩は猫である』を書いた夏目漱石は、英語教師でもありました。東京帝国大学の、日本人英語教師第一号です。漱石先生の時代から今日にいたるまで、わが国には、すでに百数十年におよぶ英語教育の歴史があります。

わが国には昔から、独自の外国語学習法がありました。外国語を、日本語仕様にしてしまう便利な方法です。

文字だけを輸入し、音(発音)は自前で間に合わせる、これを「(漢文)訓読式」と呼びます。意味さえわかればOKなのです。

そこで、近代に渡来したイングリッシュも、ご先祖たちは日本語仕様にしようと考えました。英語版訓読式です。

訓読式は、ネイティブの発する音声を、そのままに受容するやり方ではありません。個々の音についても、ネイティブの音声を忠実に聞き・再現するシステムではないのです。

たとえば、母音なら、日本語にはない異質な音(音素)をすべて、わずか5つの母音〈ア、イ、ウ、エ、オ〉で処理します。

日本の英語教育は訓読式で、〈読み・書き〉能力を育てるのに大いに力を発揮しています。その反面で、当然のことながら訓読式は〈聞く・話す〉能力を養うには適していません。

学校教育で学習が進むほど、〈読み・書き〉のレベルだけがどんどん高くなります。そして必然的に、〈聞く・話す〉能力とのバランスが崩れます。

授業風景「読み・書き」の授業はどんどん進むが…… Photo by Getty Images

漱石先生は、留学先のロンドンで深刻なウツになりました。(日記などから推測するに)両能力の極端なバランスの悪さが原因の1つであった、のかもしれません。

さて現実問題として、英語を〈聞く・話す〉能力を身につけるためには、どうすればよいのでしょうか?