【WORLD REPORT】
未来を明るく照らす「8つのプロジェクト」
日本の「匠の技」が、世界を笑顔にする!

国際協力の最前線で広がる日本ならではの技術が、世界と日本の明日を変えていく。

日本発・最先端工法の橋がバンコクの渋滞を解消

この橋のほか、日本によって13本の橋がチャオプラヤ川に架けられた

タイ/三井住友建設

 タイの首都バンコクの慢性的な渋滞を緩和するため、日本はバンコク北郊のノンタブリ県で全長460mに及ぶ橋を建設し、新しい車の流れを作るODA(円借款)事業を進める。工事を手掛ける三井住友建設のプロジェクトマネージャー高橋克行は言う。

「自分たちが建造したものが残り、現地の人たちに継続的に使ってもらえるのが、橋梁屋の醍醐味です」

 建設中の橋は、「エクストラドーズド」というタイで初めて採用される形式だ。通常は橋桁の内側にある補強材を外側に配置することで、主塔の高さを低く抑える。そのため圧迫感がなく、またコストの削減にもつながるという。

「最先端技術を用いたインフラ整備という日本らしい支援ですね」(大野)

 すでに約9割が完成。12月5日のタイ国王誕生日の開通を目指して、追い込みをかける。
 

[コラム]海外からの視点
世界のメディアが報じる、日本の国際貢献がスゴイ!

 ふだんはあまり耳にすることのない国際貢献の現場の実情だが、日本の取り組みは現地メディアで頻繁に取り上げられている。たとえば、「スーダン・ナウ」誌では、ODAによって井戸に設置された太陽光で動く給水ポンプのおかげで、「女性が水汲み労働から解放された」という喜びの声を紹介している。

 また、ボツワナの「サンデー・スタンダード」紙は92年から派遣されているJICAボランティアの新メンバーの到着を報じ、今後の活躍に期待を示す。「キルギスの言論」紙は、日本の提唱する理念「人間の安全保障」が、テロや麻薬密売といった問題解決の糸口になるという考えを各国外務大臣が示したと報じた。ボリビアの「カンビオ」紙によれば、ODAによってメカパカ市の学校に建設された6つの教室に対し、市議会が「子供たちが学習に意欲的になる」と深い感謝を述べたという。

 日本の支援は、世界のどこかで人々の幸福を形づくっているのだ。
 

京都のゴマメーカーが小規模農家の生活を変える

現地で栽培、焙煎したゴマは日本にも出荷予定だ

パラグアイ/わだまんサイエンス

「ゴマで世界平和を!」をモットーにする「わだまんサイエンス」は、ゴマ製品の企画開発と販売を行っている京都のゴマメーカーだ。

 同社は、中小企業の海外展開を支援するODAの制度をきっかけに、南米パラグアイのゴマ農家に焙煎技術を教えるプロジェクトを進めている。パラグアイではもともとゴマは輸出用に生産されていたが、国民はこれが食べ物だという認識すら持っていなかった。今後は、ゴマ製品の国内販売も視野に入れている。

「パラグアイのゴマ農家は小規模農家なので、彼らの現金収入が増加すれば生活向上にもつながります」(大野)

 来年には同社の焙煎機を導入した工場を建設、本格的に現地生産を始める。