今回、サンフランシスコ・ベイエリアで、約1週間にわたり計20軒を食べ歩いた。訪れた先には、かの有名な『シェ・パニース』や、この地区に2軒ある三ッ星レストランのうちの1軒、ナパバレーの『メドウッド』もある。
今号では、そうした有名店を除いた、サンフランシスコの食文化を代表してもいいと感じたベスト5のレストランから第5位をご紹介する。
▼5位『グラシアス・マドレ』(Gracias Madre)
この店はミッション地区にあるメキシコ料理店だ。サンフランシスコの人たちにとって、メキシコ料理は日常食であり、数多くある店のいずれもが人気で混雑している。しかし店名が「お母さんありがとう」という意味を持つこの店は、ビーガン専門のメキシコ料理屋なのだ。
ベジタリアンと一言でいっても、さまざまなスタイルがあり、魚、玉子、乳製品、蜂蜜などは食べてもいいといったベジタリアンもいれば、魚は食べてはいけないが、ほかは食べてもいい、あるいは、玉子と蜂蜜もしくは乳製品と蜂蜜は食べてもいいといったベジタリアンもいる。
しかし純粋菜食主義者であるビーガンは、こうしたものは一切口にしない。サンフランシスコは、アメリカのなかでもベジタリアンはもとよりビーガンの人が多く、さまざまなレストランで彼らたちのためのメニューが用意されている。
しかし、100%オーガニック アンド 100%ビーガンの専門店で、かつチーズや肉類を多用するメキシコ料理を提供しているという点が面白い。・・・・・・この続きは『現代ビジネスブレイブ イノベーションマガジン』vol096(2014年10月2日配信)に収録しています。