第3回ゲスト:宮嶋茂樹さん (後編)
「南極観測隊のリアル---昭和基地の"エロ文化コレクション"は、一見の価値アリです」

島地 勝彦 プロフィール

不肖・宮嶋、世間を驚かせるため、これからも吸い続けます

宮嶋 実は昔、週刊プレイボーイで連載されていた今東光さんの人生相談「極道辻説法」を愛読していて、人生の指針をたくさんいただきました。いまでも覚えているのは、三畳一間に住んでいる童貞の貧乏学生がひとしきり面倒な悩みを打ち明けて「どうしたら彼女ができるでしょう?」と訊くわけです。そしたら和尚がひと言、「4畳半に引っ越せ」と。あれは笑いました。

島地さんは他にも、作家の方たちとお付き合いがあったと思いますが、やはりいろいろ影響されているんでしょうか。

島地 今東光さんは最もお世話になった一人ですね。他にも、シバレンさん(柴田錬三郎)、開高(健)さん、吉行(淳之介)さん、影響を受けた人をあげればキリがない。男として憧れる存在がいてはじめて、男は自分を磨こうと思うものでしょう。煙草の銘柄も、吸い方も、先輩たちからいろいろ教えられました。宮嶋さんはいつから葉巻を?

宮嶋 ぼくの場合、現場で張り込んでいる間はひたすら待ち時間ですから、ひっきりなしに煙草に火をつけていたんですね。でも葉巻にすれば1本でかなり長持ちします。そこからです。

島地 やめようとしなかったのはエラいね。

宮嶋 煙草は男の文化の一つで、煙草があるからこそ、多くの作家はすぐれた作品を世に送り出せたんじゃないでしょうか。

島地 ニコチンは脳を覚醒させますからね。それに、認知症の抑制に効果があるとされています。実際、アメリカでは、軽い認知症患者にはニコチンパッチを貼ることもあるそうです。

宮嶋 そうなんですか。じゃあカメラマンを続けるためにも必要なものと考えていいんですね。

島地 もちろんです。大いに吹かして、これからも世の中をアッと驚かせるような写真を撮ってください。

〈了〉

 

宮嶋茂樹 (みやじま・しげき)
1961年、兵庫県明石市出身。日本大学芸術学部写真学科卒業後、講談社フライデー編集部所属カメラマンを経てフリーに。通称「不肖・宮嶋」。自称「写真界のジョージ・クルーニー」(年齢が同じだから)。訪露中の金正日総書記、拘置所内の麻原彰晃など数々のスクープ写真をものにするほか、チェチェン、アフガニスタン、イラクなど紛争地域における戦場カメラマンとしても有名。『ああ、堂々の自衛隊』『不肖・宮嶋南極観測隊ニ同行ス』『不肖・宮嶋 金正日を狙え!』『サマワのいちばん暑い日』『不肖・宮嶋のビビリアンナイト』『不肖・宮嶋 イツデモドコデモダレトデモ』『再起』など著書・写真集は40冊を超える。最新刊は、海上自衛隊全面協力のもと、全国の基地に勤務する20代、30代の自衛官をフィーチャーした写真集『国防男子』と『国防女子』(ともに集英社刊)。
島地勝彦 (しまじ・かつひこ)
1941年、東京都生まれ。青山学院大学卒業後、集英社に入社。『週刊プレイボーイ』『PLAYBOY』『Bart』の編集長を歴任した。現在は、コラムニストとして活躍中。『甘い生活』『乗り移り人生相談』『知る悲しみ やっぱり男は死ぬまでロマンティックな愚か者』(ともに講談社刊)など著書多数。Webで『乗り移り人生相談』『Treatment & Grooming At Shimaji Salon』を連載中。最新刊『Salon de SHIMAJI バーカウンターは人生の勉強机である』(阪急コミュニケーションズ)が好評発売中!

著者: 島地勝彦
Salon de SHIMAJI バーカウンターは人生の勉強机である
(阪急コミュニケーションズ、税込み2,160円)
「サロン・ド・シマジ」マスターである島地勝彦が、シングルモルトにまつわる逸話を縦横無尽に語り尽くす雑誌「Pen」の人気連載を書籍化。

amazonこちらをご覧ください。

楽天ブックスこちらをご覧ください。