「老後破産」200万人の衝撃第3部 シミュレーションで早わかり 年齢・タイプ別 この先、生きていくのに「かかるカネ」

65歳以上の16人に1人が直面する
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「この年齢までにこれだけ蓄えがあれば安心!」として示した数字は、平均的な年金・退職金等の収入の合計が、平均寿命まで生きた場合の支出の合計にいくら足りないかを計算した金額。

逆に言えば、現在の時点で、この金額以上の貯蓄があるならば、おおよそ、平均寿命までのつつましい生活で困ることはないだろうと考えられる(ただし、この金額を銀行等に預け入れた場合の金利の影響等は考慮していないので、あくまで目安)。

注意したいのは、この金額は、退職金とは別に用意したい貯蓄額だということだ。そう考えてみると、1000万円、2000万円という金額が一段と重みをもってくる。

試算を行った横川氏は、破綻を避けるためには二つの考え方ができると話す。

「ひとつは、端的に言って支出を抑えることです。表の(e)のパターンは、(a)の世帯で、日々の生活での支出を10%抑え続けることを前提としていますが、それだけでも貯蓄の減少をかなり緩やかにすることができるのです。

たとえば自家用車を持っているなら、それを売ってしまうのも有効な方法です。軽自動車の税制優遇もメリットが少なくなってきますし、円安でガソリン代も上がっています。私も先年、車を売って、初めは不便なように思いましたが、電動アシスト自転車を買ったら不自由なく生活できるようになりました」

もうひとつは、リタイア後も働くという方法だ。

横川氏の試算では、現在、夫が55歳で、夫婦で借家住まい〈(2)-(b)〉の場合、定年後の61~66歳の6年間、年収200万円で再就職などをすると、標準的な貯蓄額から計算して、カネが底をつく年齢が73歳から78歳に変わったという。

粗い計算だが、リタイア後に働いて得た収入は「これだけ蓄えがあれば安心」の金額から引くことができる。年収200万円で6年間働けば、1200万円分差し引ける計算だ。

この表を見てギョッとした方、嘆息した方も多いだろう。数字はあくまでモデルケースのものだが、現代社会を生き抜くには、やはり相応の先立つものが必要だ。真剣に家計を見直すなら、思い立ったいま、始めるしかない。