「脊柱管狭窄症も、誤診が非常に多いのです!」
”神の手を持つ”腰痛の名医が、再登場!

現代ビジネス編集部

腰痛の85%から90%は原因不明だった

――椎間板ヘルニアの9割が誤診と前回、書いたところ、そんな数字は信じられない、AKA-博田法以外で治って、先生のところに来ない、ヘルニアの人がいっぱいいるのではないか、といった疑問も寄せられました。改めて聞きますが、本当の椎間板ヘルニア、本当の脊柱管狭窄症による腰痛の割合はどの程度とお考えですか?

片田: エビデンス(科学的証拠)からは椎間板ヘルニアは全腰痛のわずか3%だという統計があります。椎間板ヘルニアも脊柱管狭窄症も腰痛を起こすよりは下肢の痛みを主症状とします。それは両者とも神経の痛みであり、足の先まで走る痛みです。それなのに腰痛で病院に行くと、なぜこの二つの病名がつくのでしょうか? 

それはこの二つの病名はMRI上の病名だからです。MRIを撮ると半数の正常の人にこうした異常が見つかります。MRI診断は、そこに椎間板や脊柱管の変形、以上があるということの診断だけで、それが現在の痛みの原因であることは証明できないのです。このことは最新のエビデンスが証明しています。

これに対して腰痛の85%から90%は原因がわからないと、エビデンスは述べています。実際はそのほとんどが仙腸関節からの腰痛です。仙腸関節からの腰痛はAKA-博田法で治りますので手術の必要はありません。

――AKA-博田法は、保険が効かず高いのではないか? という質問も多かったのですが。

片田: AKA-博田法はどんな手術よりも難しい手技で、全国に認定医は100人前後しかいません。10年ほど前、厚生大臣にAKA‐博田法を保険に収載するように陳情したことがあります。大臣はすぐにある超有名大学の整形外科教授に電話して「AKA-博田法をどう思うか」と尋ねました。その教授は「まったく知らない」と答えたそうです。

当時、AKAを始めた博田先生の著書がすでに出版されて仙腸関節が腰痛の原因だということも明らかにしていたのですが、無視されたのです。AKA-博田法を認めると医学会の常識が覆されると、その教授は考えたのではないでしょうか。

それでもAKA-博田法を求める患者は多いため、AKA-博田法を行う医師は保険請求せず無料でAKA-博田法を行うか、自費で行うかの選択に迫られています。しかし保険収載されると、AKA―博田法を行えないのに行ったとして保険請求する施設が激増する懸念があり、日本AKA医学会はAKA-博田法の保険請求をあきらめています。今後、高度先進医療として申請する可能性はあります。

――AKA-博田法以外に仙腸関節の不具合を直す治療法はないですか?

片田: 最近はエビデンスから、腰痛の原因がわからないということがわかり、そのため仙腸関節に着目する医師が増えています。しかし今のところ、AKA-博田法以外で仙腸関節を正常にする方法はありません。

痛みを軽減する方法はクスリをふくめ、従来から様々な治療法が行われた結果、ある程度は軽減できます。しかし、仙腸関節の動きを正常化することができるのはAKA-博田法だけです。

そして、AKA-博田法を行えると標榜できる医師は日本AKA医学会の認定された医師だけです。理学療法士会にもAKA-博田法の認定制度があります。AKA医学会に認定されていなくて、AKA-博田法あるいはAKAを名乗っている整体、接骨などは間違った方法を行っている可能性がきわめて高く危険です。

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――いわゆる「ぎっくり腰」はAKA-博田法で治りますか?

片田: すべてAKA-博田法で治ります。ただし再発することもありますので、2~3週間後に再度AKA-博田法を行うこともあります。

炎症の強いぎっくり腰は治るまで、3~4ヵ月かかることもあります。

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「ぎっくり腰」に関しては、次の記事公開のときに、あらためて詳しく片田医師に説明していただこう。

片田重彦医師の実際の治療の動画も公開しているので、是非ご覧いただきたい。(http://youtu.be/LXEm6qI3wdc

取材協力/吉原清児(医療ジャーナリスト)

片田重彦(かただ・しげひこ)  かただ整形外科院長、日本AKA医学会理事長・指導医専門医、福島県立医科大学医学部整形外科客員講師。1946年東京都生まれ。慶應義塾大学医学部卒業後、同医学部の整形外科助手を務める。76年に名古屋保健衛生大学(現・藤田保健衛生大学)講師に着任し、81年スイス・チューリッヒ大学に1年間留学。86年国立小児病院(現・国立成育医療研究センター)整形外科医長。AKA-博田法をいち早く腰痛の治療に取り入れ、93年に神奈川県小田原市にかただ整形外科を開業。治癒率の高さが評判を呼び、1年に3000人以上の新たな腰痛患者が訪れる。主な共著に『図説エンダー法』『整形外科手術後療法ハンドブック 改訂第4版』『整形外科プライマリケアハンドブック 改訂第2版』、編著に『仙腸関節機能障害――AKA―博田法による診断と治療』(いずれも南江堂)がある。近著に初の一般向け腰痛本『たった5分間で9割の腰痛がよくなる本~AKAー博田法で腰痛が消えた!』(講談社)がある