「脊柱管狭窄症も、誤診が非常に多いのです!」
”神の手を持つ”腰痛の名医が、再登場!

現代ビジネス編集部

片田: ただ、こんな患者さんがいました。80歳を超えても仕事で現役バリバリに活躍されている方が、1ヵ月前から腰痛がひどく、歩くどころか5分と立っていられない。さらに腰から足にかけてしびれも出ていて、最初にかかった病院で脊柱管狭窄症と診断されたというのです。

「脊柱管狭窄症で手術を勧められました。もう年だし、なんとか切らずに治せませんか?まだ仕事を続けたいのでリスクは避けたい」と、手術をしない方法を求めてAKA-博田法を受けに来たのです。

この男性は痛みの度合いや神経障害を診る限り、私の診断でも脊柱管狭窄症でした。前医が手術を勧めたことは間違いではなかったと思います。ただ、真の脊柱管狭窄症の患者さんのほとんどが仙腸関節機能障害も併発しているので、AKA-博田法の治療でもある程度の効果が見込めます。

実際、この男性も初回の治療で足のしびれがやわらぎ、立ったり歩いたりする際の痛みも半減しました。しかし、完治することはありませんから、「手術をすれば、もっとよくなるかもしれません」と伝えたところ、ご本人はひと言。「ここまでよくなればいいや」と。

男性は月に1度、6回のAKA-博田法による治療で、臀部の不快症状は消えないものの立つことに不自由はなくなり、歩行も日常生活程度はできるようになりました。
そして、念願だった現場復帰もかなったのです。

還暦を過ぎた高齢世代は老化現象のため、体にさまざまな不具合が生じ始めます。誤解をおそれず言えば、機械の部品と同じで関節や骨も長年使えば古びてガタがくる。ただ、大修復するために時間をかけ、しかも体力面などでのリスクを伴うなら、ガタついている部分を補修しながら全体として機能していればいいじゃないか。

脊柱管狭窄症手術で手術を勧められた場合はまずAKA-博田法を試してみて、その結果からどうするかを考えるべきでしょう。

仙腸関節原因の腰痛は家で治せないのか?

――前回のインタビュー記事や、先生の本を読んだたくさんの読者からの質問、疑問が届きました。「脊柱管狭窄症」についての質問と並んで多かったのが、腰痛は結局医者にかからなければ直らないのか? 家でAKA-博田法的な仙腸関節に効く、腰痛改善法がないのかというものでした。

片田: 腰痛の原因は大部分が仙腸関節の捻挫、つまり関節面がひっかかり、それを自分自身で治せない状態になっていることとそれに伴う炎症、腫れです。

急性腰痛の20-30%は軽度の引っかかりなので自然にもとの状態に戻ります。残りの30-40%は初めの炎症がなくなってくると、数ヵ月の間に痛みは自然に消えていきます。しかし前屈後屈など、体の動きが元通りになっていないときは仙腸関節の引っかかりは残っていることになります。従って重いものを持つ、体を捻る、中腰姿勢が続くなどにより腰痛は再発します。

急性腰痛の35%ほどは慢性腰痛に移行します。この場合は仙腸関節の引っかかりと炎症が残っています。慢性腰痛は同じ動作の連続や同じ姿勢の連続でおこる仙腸関節のひっかかりで炎症の弱いか強いかで痛みの強さが異なります。

いずれにしても、仙腸関節がひっかかっている状態で腰痛体操、ストレッチング、筋トレ、ヨガ、水中歩行など腰を無理に動かす動作を何回もするとせっかく炎症が収まってきた仙腸関節に再度炎症がおきて腰痛が強くなります。一度悪くなった仙腸関節をこうした運動でもとにもどすことはできません。

うつぶせに寝て、背中を反って治すという治療法も流行って、本も売れていたようですが、残念ながら反ることで仙腸関節のひっかかりが、偶然うまく治ったからだと思います。

骨盤を締めるゴムバンドを用いる腰痛対策がありますが、これは仙腸関節の動きを制限するのでひっかかりは治せませんが炎症の再発は防ぐことができるかもしれません。