[アイランドリーグ]
香川・伊藤秀範コーチ「寺田、篠原をNPBへ」

スポーツコミュニケーションズ

寺田、直球のキレはNPB1軍クラス

 指名されるかどうか、そして、より上位で獲ってもらえるかどうかは、スカウトが視察に来る残りわずかな機会にかかっています。欲を言えば、変化球の精度や、バッターの手元でのボールの伸びなど課題はありますが、ここまで来て手当り次第取り組んでも、かえって長所を消してしまいます。

「ストレートも変化球も、しっかり腕を振って投げる」
 今、本人には当たり前のこと、基本的なことを徹底するように伝えています。欠点はNPBに入ってからでも克服可能です。まずはドラフト指名を勝ちとれるよう、篠原には自分の持ち味をマウンドで出し切ってほしいと感じています。

 寺田を抑えにしたのも、スカウトの評価ポイントを上げる目的があります。先発だと、どうしても長いイニングを投げようとペース配分するため、短いイニングで勝負させようと考えました。もともとストレートの質は素晴らしいものがありましたが、抑えにして、さらに彼の良さが出てきています。

 僕がヤクルトに入団した頃、2軍で横浜の川村丈夫さん(現DeNA投手コーチ)と投げ合う機会がありました。その時に最も驚いたのはストレートの伸びです。「これが1軍クラスのボールか」と、とても印象に残りました。今の寺田の球質はそれに匹敵するものがあります。NPBの使用球は縫い目の山が高く投げやすいため、より寺田の持ち味が発揮されるはずです。

 残り2カ月、スカウトに、もう一押しするには、このストレートを生かす変化球を見せることでしょう。ストレートだけではいくら良くても打ち返されてしまいます。もともと武器だったスライダーに加え、フォークボールも精度が上がってきました。本人は、まだ自信がないようでサインが出ても首を振ってしまうところが残念です。「投げミスをして打たれたくない」との気持ちは分かりますが、「フォークもある」と印象づけることも大切です。