データ時代におけるメディア成功の方程式とは? 米スタートアップスタジオ「Betaworks」パートナーが語る

佐藤 慶一 プロフィール

現時点の結論は「人力+アルゴリズム」

このソーシャルメディア時代には、ツイートやいいね!、シェア、クリックなど、さまざまな性質の「データ」が大量に生まれ、解析されている。そのため、データを活用したメディアづくりが増えているが、ベータワークスはスタートアップ投資や育成を通じて多くの取り組みをおこなっている。

「年間10~12個ほどのメディアサービスをつくっている」とマクローリン氏はベータワークスを紹介する。そんな同社で出た、データ時代のメディアに関する結論は「Human + algorithm > human or algorithm」であると語る。つまり、すべて人力もしくはアルゴリズムでメディアサービスをつくるよりも、人力とアルゴリズムを掛け合わせたほうがいい結果のことが多いそうだ。

また、この時代のメディア成功の方程式についても紹介した。まず成功するメディアの要素として重要なのは「コンテンツ/コミュニティ/コマース」の3つ「C」だという。ベータワークスの投資先ではクラウドファンディングサービス「Kickstarter(キックスターター)」はこの3つを横断しているものの一つだろう。

次に挙げたのは、「リアルタイム/ビッグデータ/ソーシャル/モバイル/デザイン」の5つ。これらは会社をつくる際や投資するときの基準として考えているものだという。

リアルタイムでは、リアルタイム解析サービスの「Chartbeat(チャートビート)」、ビッグデータではURL短縮サービス「bitly(ビットリー)」、ソーシャルではバイラルメディアの「BuzzFeed(バズフィード)」、モバイルではモバイルゲームの「Dots(ドッツ)」、デザインでは「Medium(ミディアム)」などが筆頭と言える。

メディアに関する4つの神話

マクローリン氏の話で興味深かったのが、メディアに関する4つの神話だ。それぞれ、「クリックしたものを読む」「多くシェアされたものは多く読まれる」「ネイティブ広告は出版の救世主」「バナー広告は機能しない」というものがデータで見ると違うのだという。

「クリックしたものを読む」については、月間20億訪問数のデータをみたところ、クリックした約55%のユーザーが15秒しかページを開いていないというデータがあり、「ネイティブ広告は出版の救世主」に対しては、チャートビートのデータを参照すると、ネイティブ広告が通常の記事と比べて、半分ほどのアテンションしか獲得できていないということは意外だった。

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