リチャード・ブランソンに質問---親が子離れする方法とは?

『現代ビジネスブレイブ リーダーシップマガジン』---リチャード・ブランソン「世界を変える経営」より
〔PHOTO〕gettyimages

子離れとは離別ではなく子どもを独立させること

【質問】 25年以上前にブランソンさんが話していた、子どもの頃に母親に自宅から何キロも離れた場所に置いていかれて、自分で帰り道を探さなければならなかった、という話をいまでも覚えています。

母親となったいまの私からの質問は、息子のジュールスについてです。彼は大学で、経営やマーケティングや管理についてを学んだのですが、家業の不動産業から離れてもらうには、どうすれば良いでしょうか?利益がかなり出ている商売ですが、息子自身、自分のキャリア選択はここではないと考えています。都会に移り、夢を追いたいのです。

しかし、家族と離れて暮らす不安もあり、判断が難しいようです。実際のところ、私も、自宅の近くにいてほしいと思っています。しかし、ジュールスには幸せになってもらいたいとも思っています。

親が子離れするにはどうしたらいいのでしょうか?(ローリィ・ローシュ)

――ブランソン: 私も父親ですから、自分の好きな道を歩ませ、人生の選択を子ども自身に託すことが簡単ではないと知っています。しかし子離れは離別ではなく、子どもを独立させることだ、と気がつかなければいけません。

90年生きた私の母であるイブは、すばらしい冒険心の持ち主で、独立心の重要性を常に理解していました。子どものころの私が自分で選んだ考え対して(また、彼女自身も私の考えることに)自信が持てるよう、常に新しいチャレンジを用意してくれました。

ローリィさんの質問に出てくる私の話というのは、私が子どもの頃に、母が自分で帰りなさいと言って、自宅から5キロ離れた場所に私を降ろしたことです。なんとか無事に帰れましたが、母から与えられた試練は、これだけに留まりませんでした。12歳のときは、自転車で80キロ離れた親戚の家まで行かされました。また母は、泳げない私を川に飛び込ませようとけしかけたりもしました。

こういったはなれ業をやり遂げることは、私にとってたやすいものではありませんでしたが、自力で現実にぶつかってみる良い機会でした。いま考えると、ひょっとして私の幼少期は、親によって綿密に練り上げられた、トライアスロンのようなものだったのかもしれません。

結局のところ、息子さんの自由にさせるということは、正しい道を選ぶであろうと信じてあげることなのです。立派な青年を育て上げたようですね。これからは息子さんの背中を押して、自身が望む生き方をさせてあげるのです。

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