元米陸軍情報将校が明かす「アメリカ軍が日本から撤退する理由」

『2020年日本から米軍はいなくなる』第2回

---それは何故ですか?

F-22の後継機である第6世代戦闘機(現在開発中)が完成した時、米国が日本に売ってくれるかどうかは、機密保持の信頼性にかかっています。

---F-40台のナンバーが付くF-40XJですね。

そのためには、まず、セキュリティ・クリアランス・システムをしっかりと構築しないとダメですね。

---どの国家機密まで接していいか、秘密情報にアクセスする保安資格ですね。

そうです。

米国は、軍、情報機関、捜査機関、国務省などに勤める役人や官僚、そして上院・下院議員やロッキード・マーチン社やレイセオン社などの防衛産業に勤める民間人までもが、セキュリティ・クリアランスを持っています。

---日本の国会議員は、何も持っていませんよ。

多分、「ここだけの話だがなー」と地元に帰って、喋りまくっています。

それでは、ダメです。まったく話になりません。日本で、特定秘密保護法とかやっていますけど、あれは必ず失敗します。というか米国の基準と同一にはなりません。まずOPM(Office of Personnel Management)という独立したクリアランスの資格調査機関を設立し、全員一回白紙に戻してから、話が始まりますからね。

---それをやらないと、第6世代の戦闘機は米国から入らなくなる・・・。

在日米軍が撤退する未来を想定すると、日本が単独で防衛できる武器体系を持たないといけないということです。

→第3回「中国による日本・台湾への武力侵攻の可能性」はこちら

2020年日本から米軍はいなくなる』より抜粋
(本文写真/柿谷哲也、UAAF、USDOD、USMC)

飯柴智亮(いいしば・ともあき)
1973年、東京都生まれ。元アメリカ陸軍大尉、軍事コンサルタント。16歳で渡豪、『ランボー』に憧れて米軍に入隊するため19歳で渡米。北ミシガン州立大に入学し、学内にて士官候補生コースの訓練を終了。1999年に永住権を得て米陸軍入隊。精鋭部隊として名高い第82空挺師団に所属し、2002年よりアフガニスタンにおける「不朽の自由作戦」に参加。"世界で最も危険な場所"と形容されるコナール州でタリバン掃討作戦に従事。03年、米国市民権を取得して04年に少尉に任官。06年中尉、08年大尉に昇進。S2情報担当将校として活躍。日米合同演習では連絡将校として自衛隊との折衝にあたる。09年除隊。現在、アラバマ州トロイ大学大学院で、国際問題を研究し、国際政治学のPh.D.(博士号)取得を目指す。

小峯隆生(こみね・たかお)
1959年、兵庫県生まれ。筑波大学非常勤講師、同大学知的コミュニティ基盤研究センター客員研究員。
編集部からのお知らせ!

関連記事