元米陸軍情報将校が明かす「アメリカ軍が日本から撤退する理由」

『2020年日本から米軍はいなくなる』第2回
中国軍の切り札、第二砲兵が運用するDF-21東風・弾道ミサイル

---我が大日本帝国陸海軍は、撤退を転進と呼んでいたでありますが・・・。

米軍は分散ですね。歩兵のフォーメーションも、戦闘状況によって、各人の間隔を5~10メートルほど離します。これは、固まっているとマシンガンの掃射や1発の榴弾で一気にやられるからです。

自分はハンヴィー軍用車の銃手が専門ですが、ハンヴィーの車列は、昼間は地形によって、50~75メートル、夜間は25メートルと車両間隔を空けます。密集していると一度にやられてしまいますからね。

---すると、沖縄の海兵隊がグアムに下がるのは?

リスクの分散の一つです。海兵隊は、グアム、そして、オーストラリアにも分散させています。だから、他の在日米軍も、後方に下がることはありえます。

---米国にとって、パールハーバーの悪夢はまだ、残っていますか?

精神的にはあると思います。

---横須賀停泊中の米海軍第7艦隊の空母とイージス艦が、中国のDF-21(東風21)弾道ミサイルの奇襲で、全艦隊が停泊中に撃沈されて、第2のパールハーバーになったら、どうなりますか?

まず、全艦隊が横須賀軍港に入っている時、中国軍にミサイルで奇襲されるケースは、絶対に想定しています。米軍にとって、それは、まさにThe Most Dangerous Course of Action(最悪の事態)ですね。

---米国は、大日本帝国の時のように怒りますか?

その時の状況によりますが、空母がやられたら、米国は怒ります。そして、煽りたかったら、煽ります。煽れば、米国は太平洋戦争の時に対日本で燃えたのと同じようになるでしょうね。

---米軍は必ず、第一撃からのアウトレンジに位置する。

そうです。その延長で考えると、自衛隊の武装方法も自ずと分かってきます。

---と、言いますと?

例えば、海自のP-3C対潜哨戒機は、完全に米海軍第7艦隊を護るための兵器です。

それから、イージス艦。日本人はイージス艦をミサイル・ディフェンスのための兵器と考えますが、あれは、空母を守る兵器です。日本がイージス艦を持てば持つほど、第7艦隊が安全になります。

---けっして日本防衛のためではない・・・。

空自の約200機あるF-15。あれも、三沢に米空軍のF-16が、いるからですね。F-15とF-16はセットですから。

---空自F-15が制空して、米空軍F-16が爆撃する・・・。

そうです。だから、在日米軍がいなくなった時、日本が単独で防衛できる兵器システムにはなっていません。兵器体系でも、日本はまず、米国ありきになっています。

編集部からのお知らせ!

関連記事