スコットランドの住民投票を取材し、世論が反映される民主主義のヒントを探る---ジャーナリスト・大芝健太郎氏に聞く

佐藤 慶一 プロフィール

大芝氏は、住民投票があるのが第1段階だとすれば、第2段階は議員が国民の言うことを聞くようになるフェーズだという。例として、スイスで昨年11月に実施された国民投票を挙げた。

住民投票をおこなった3つのテーマのうち、1つが高速道路の料金を上げるかどうかというものだった。議会は道路の財源が足りないので、高速道路利用ステッカーの値段を約4000円から約1万円に上げようとした。しかし、反対する市民が署名を集めたことで国民拒否の請求があり、国民投票の実施へ。結果、廃案になった経緯がある。このような住民投票を通じて、民意を反映する事例はいくつもあるのだ。

「偏った情報を、議論せずに、周りに同調していく世の中」から「情報を吟味し、議論をして、一人ひとりが決定していく世の中」を目指している大芝氏。来月に迫ったスコットランドの住民投票の結果にも注目しつつ、同氏が現地取材を通じて、どのようなことを感じ、世論が反映される民主主義のヒントを探っていくのかを楽しみにしたい。