[ボクシング]
近藤隆夫「ジム移籍断念……亀田3兄弟が選ぶべき道」

スポーツコミュニケーションズ

海外で“本当の闘い”を

 ところで、果たして本当に、亀田は窮地に立たされているのだろうか?
 私は、そうでもないようにも思う。これは逆に、亀田サイドにとってチャンスなのではないか、と。

 亀田3兄弟に提案したい。
 これから“本当の闘い”をやってみてはどうだろうか、と。

 亀田3兄弟は、これまで姑息なマッチメーク、闘いを続けてきた。デビュー直後は、タイから弱い対戦相手を呼んで勝利を重ね、世界タイトルマッチにおいても、強者からは逃げ、勝てそうな相手だけを選ぶマッチメークを繰り返した。それでも実力が及ばず、ホームタウンディシジョン的な判定を、どれだけ活用してきたことか。

 特に興毅はそうだ。これまでに3階級を制してきたが、実力においては無冠に等しいのではないか。

 亀田サイドが、この見解を否とするのであれば、現在、彼らに実力を証明するチャンスが訪れている。日本で試合ができない。だが、リングに上がれないわけではない。この際、JBCと決別して海外のリングに活路を求めてみてはどうだろうか。三男・和毅は、すでに国外を主戦場にする意向を固めているようだ。ならば興毅、大毅も同じ道を歩めばよいではないか。

 海外のリングで闘うことになれば、いままでのように、自らが興行を取り仕切り、レフェリーやジャッジに圧力をかけることは、もうできないだろう。その状況下で、もし興毅が4階級制覇を成し遂げたならば、世間の亀田サイドに対する評価は大きく変わるはずだ。

 亀田3兄弟には今後、“本当の闘い”に挑んでもらいたい。

近藤隆夫(こんどう・たかお)プロフィール>
1967年1月26日、三重県松阪市出身。上智大学文学部在学中から専門誌の記者となる。タイ・インド他アジア諸国を1年余り放浪した後に格闘技専門誌を はじめスポーツ誌の編集長を歴任。91年から2年間、米国で生活。帰国後にスポーツジャーナリストとして独立。格闘技をはじめ野球、バスケットボール、自転車競技等々、幅広いフィールドで精力的に取材・執筆活動を展開する。テレビ、ラジオ等のスポーツ番組でもコメンテーターとして活躍中。著書には『グレイシー一族の真実~すべては敬愛するエリオのために~』(文春文庫PLUS)『情熱のサイドスロー~小林繁物語~』(竹書房)『キミはもっと速く走れる!』 『ジャッキー・ロビンソン ~人種差別をのりこえたメジャーリーガー~』(ともに汐文社)。最新刊は『運動能力アップのコツ』(汐文社)。連絡先=SLAM JAM(03-3912-8857
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