ときど『東大卒プロゲーマー』【第3回】1日最低8時間はゲーム=仕事をしている

前述の「EVO」は、格ゲー界でいうところのオリンピックのようなものだけれど、他にもたくさん試合があるし、誰の試合が好きかというのは個人の好みによることもあって、「EVOで勝ったらナンバーワン」として一生ちやほやされるようなことは決してない。

ランキングや人気は、だから日々刻々と変わっていく。今も変わり続けているのだ。

それゆえに、勝ち続けなければ、名前すらすぐに忘れられてしまう。

僕は自分をカリスマだとは口が裂けてもいえない。でも、誇りにしていることはある。それは、世界一のタイトル獲得数だ。

王者とは、強いもののこと。優勝回数が世界一なら、世界一強いということになるだろうというのが、僕の論理である。だから、詳細は本編に譲るが、僕はなるべくたくさんの試合に出て、なるべく多く優勝することを、自分に課している。

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練習は、1日最低8時間

国内外での大会は、プロとしての晴れ舞台。そしてそれ以外にも、いろいろとやることがある。遠征に出ている時間以外は、各種メディアからのインタビューを受けたり、「マッドキャッツ」の人たちと意見を交換したりしている。

僕の場合、大半の時間は、僕をマネジメントしてくれている「TOPANGA」の事務所に引きこもっている。そこで何をするか? 決まっている。ひたすら練習に勤しむのだ。
1日最低8時間。僕の日常はほぼすべて、ゲームの練習に費やされる。

8時間といえば、普通の会社員の人の基本勤務時間と同じだ。大会が迫ってくれば「残業」もアリで、練習時間は12時間以上に及ぶこともある。移動中はさすがに諦めざるをえないが、平日休日の隔てなく、可能な限り毎日コントローラーを握っている。なんなら、ひとつのコンボを体得するために、8時間ひたすらコンボ練習に励むこともある。

ゲームをやらない人には、そんなにやって頭がおかしくならないかと心配されることもある。ここまでやる理由はただひとつ、勝ちたいからだ。僕が勝てるのに理由があるとしたら、それは、誰よりも練習するからに他ならない。

僕は、格ゲーの強さに、近道とか魔法のようなものはないと思っている。いまの僕にとって、勝敗を分けるのは戦略であり、それを手に入れられるかどうかは準備にかかっている。

したがって、勝つためにはゲーム漬けの日々になるのも必然。子どもなら「勉強しなさい!」と親に叱られるところだし、大人だって「テレビゲームは1日1時間」あたりが常識的ではないかと思うが、それはあくまでも、趣味としてのゲームの話だ。