完全食品ソイレントが突きつけるもの

さて、直接的にソイレントに関する話は、以上で終わりです。以下、本文と関係する話題を少々。高校生時代のラインハートに大きな影響を及ぼしたリチャード・ドーキンスですが、日本にいると、ドーキンスの宗教批判は、いまいちピンとこないんじゃないかと思うんですよね。私は、ドーキンスが宗教批判をするのは、アメリカの知識人に対するエールなんじゃないかと(少なくとも一部には)と思ってます。アメリカの知的状況って、われわれが思う以上に深刻です。それゆえドーキンスの存在もまた、われわれが思う以上に大きいんじゃないでしょうか。

そんなドーキンスの自伝(上巻)が刊行されました。軽いウィット、鋭い科学的洞察が、不思議なほど自然に同居しています。そこに描かれる、文化的、社会的な時代背景もほんとうに興味深く、思わず引きこまれます。科学に恋した男の、胸熱自伝! 読ませます!

ドーキンス、ヒチンスとくれば、忘れてはいけないのがローレンツ・クラウス。三羽がらすですもんね~! 『宇宙が始まる前には何があったのか』は、クラウスがあなたに語る宇宙探求の物語。そして、宇宙を科学的に知ろうとすることが、人間を照らし出す光にもなるんですね。だから、科学って面白い! この6月20日からは、NHK・Eテレでクラウスの宇宙白熱教室も始まります。乞うご期待!

The New Yorker
出版社:Conde Nast Publications

内容紹介
過去にも多くの著名作家が寄稿した歴史ある雑誌。小説、評論、エッセイのみならず、政治経済関連の話題も独自取材し、幅広いテーマを取り上げる週刊誌。

『ノンフィクションはこれを読め! 2013』HONZが選んだ110冊
作者:成毛 眞
出版社:中央公論新社

内容紹介
『「弱くても勝てます」開成高校野球部のセオリー』『ランドセル俳人の五・七・五』等、書評サイトHONZのお薦めレビューを集大成。