[ボクシング]
杉浦大介「2大スター、次期防衛戦の背景を探る」

スポーツコミュニケーションズ

来年5月にパッキャオ戦?

31歳のマイダナに、これ以上の伸びしろがあるとは思えないが……。

 そんな状況下で、それでもマイダナとのダイレクトでの再戦が組まれた理由はどこにあったのか? 実際には、他に商品価値の高い対戦相手が見つからなかったというのが正直なところに違いない。

 確実に興行が成功するサウル・“カネロ”アルバレス(メキシコ)とは1年前にすでに対戦し、再戦が望まれるような内容にはならなかった。敬虔なイスラム教信者のアミア・カーン(イギリス)は、7月にラマダーンを経験したために9月は準備が整わない。ショーン・ポーター(アメリカ)、キース・サーマン(アメリカ)のようなイキの良い若手も育ってはいるが、まだ全米的な知名度には乏しい。

 そんな中で、好試合直後のリマッチゆえにある程度の興行的成功が期待でき、なおかつ負けるリスクは少ないアルゼンチン人との再戦は、メイウェザー陣営には悪くないチョイスだった。第1戦のペイ・パー・ヴュー(PPV)購買数は約85万件とメイウェザー戦としては不発に終わったが、リマッチの話題性で数字が伸びれば御の字といったところに違いない。

 このフレッシュさに欠けるマイダナ戦よりも興味を惹いたのが、メイウェザーが「来年5月にビッグ・サプライズを用意している」と公言したこと。そんな言葉を聞けば、「いよいよマニー・パッキャオ戦の実現か」と周囲は期待させられてしまう。最近のパッキャオが明らかに衰えの兆候を見せていることを考えれば、メイウェザーにとっても叩きどころかもしれない。

 もっとも、思わせぶりな言い回しの多いメイウェザーの未来に関する発言を、真剣にとらえるべきではないのかもしれないが……。