マッキー牧元のおいしいトレンド 「熾火の料理」

『Etxebarri』のwebサイトより

スペインバスク地方のAxpe(アシュペ)というのどかな村に、『Etxebarri』(エチェバリ)という小さなレストランがある。この店は、「世界のベストレストラン50」にも選出され、美食家たちが世界中から訪れている。何が一番の特長かと言うと、アサードと呼ばれる薪火の直火焼きで調理するのである。

いったん薪火をおこし、熾火で焼いた肉や魚、野菜は絶妙な火加熱で、食材それぞれの持ち味を発揮している。この熾火の魅力にとりつかれたのが、現在神戸元町に店を構える、坂井剛シェフである。

彼は『エチェバリ』で修行後、神戸に戻り『ヌーダ』という店を開いた。明石の魚や神戸牛、地元の優れた野菜を『エチェバリ』と同様に熾火で調理した料理は、多くの人々を魅了してきた。

しかし今年に入り、より上を目指すべく店を改装し、店名を『bb9』(ベベック)と変えて再出発をした。土壁と木の家具で統一された店内は、モダンなデザインながら暖かみがある。厨房も広くなり、熾火の上の高さも自由かつ微妙に調整できるようになった。

コース料理はデザートも含めた10皿で構成されおり、同店の西川支配人がそれぞれの皿に合わせて絶妙なペアリングでお酒を選んでくれる。

「熾火の力、恐るべし」

この店を先日訪ねたときのコース料理を紹介しよう。

突き出しは、パンの上に置かれた「鴨の生ソーセージ」。鉄分の味わいに溢れる生肉で食欲を刺激したところで、この店の真骨頂である、「淡路サバの薪焼き」が登場する。

見たところサバは生のようだが、皿は熱々だ。皮目からほんのり火を入れたサバはぬるい。青魚、特にサバは完全に火を入れたものか、生で食べるのが一般的だ。しかし、この半生のサバは、そのぬるい感覚よって色気が引き出され官能を刺激する。ガスや単なる炭火ではこうはいかない。底力ある熾火が、生のような食感なのに火を通したような味わいを引き出しているのだ。・・・・・・この続きは『現代ビジネスブレイブ イノベーションマガジン』vol087(2014年7月31日配信)に収録しています

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