第1回ゲスト:黒鉄ヒロシさん (後編)
「ギャンブルは、酒や煙草と同様に男の文化を語る上で欠かせないものです」

島地 勝彦 プロフィール

黒鉄 尼さんにはアルツハイマーが少ないというデータがあるのですが、島地さんと話していたら突然思い出しました。尼僧、つまりシスターには定年がなく、歳を取っても、いや歳をとるほどやることが増えるらしいのです。その上、毎日のルーティンも決められていて、ボケるヒマがないのだと私は思います。

島地 寿命が短かったとはいえ、江戸時代の年寄りにもアルツハイマーはあまりいなかったようです。それも、ボケるヒマがなかったからでしょう。

黒鉄 ということはつまり、70歳を過ぎて自分の神殿を持ち、好きなものに囲まれて一人遊びをしていると、愉しくて忙しいからボケる心配がない、となりませんか。

島地 なるほど。それはいい。一人遊びの効能は脳科学的にも証明されている、と。素晴らしいまとめになりました。

日野 まあ、お二人の場合は最初からその心配はないような気もしますが。

島地 それでは、お互いの健康を祈って、最後にもう一杯。そしてもう一服といきましょうか。スランジバー!

〈了〉

 

黒鉄ヒロシ(くろがね・ひろし)
漫画家。1945年高知県生まれ。本名は竹村弘(たけむら・ひろし)。武蔵野美術大学商業デザイン科中退。1968年、漫画ストーリーにて『山賊の唄が聞こえる』でデビュー。同年、週刊漫画サンデーにて『ひみこーッ』を連載。1972年よりビッグコミック、ビッグコミックオリジナルにて『赤兵衛』を連載開始。同作は以降2誌での同時掲載が続けられている。1997年、全集「マンガ日本の古典」の『葉隠』で第1回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞。同年『新選組』で第43回文藝春秋漫画賞。翌1998年、『坂本龍馬』で第2回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞。2002年、『赤兵衛』で第47回小学館漫画賞審査委員特別賞。2004年、紫綬褒章受章。
島地勝彦 (しまじ・かつひこ)
1941年、東京都生まれる。青山学院大学卒業後、集英社に入社。『週刊プレイボーイ』『PLAYBOY』『Bart』の編集長を歴任した。現在は、コラムニストとして活躍中。『甘い生活』『乗り移り人生相談』『知る悲しみ やっぱり男は死ぬまでロマンティックな愚か者』(ともに講談社刊)など著書多数。Webで『乗り移り人生相談』『Treatment & Grooming At Shimaji Salon』を連載中。最新刊『毒蛇は急がない---乗り移り人生相談傑作選(2)』(日経BP社)が好評発売中!

著者: 島地勝彦×三橋英之
毒蛇は急がない
(日経BP社、税込み1,728円)
柴田錬三郎「キミはやれ、俺がやらせる」、今東光「極道辻説法」、開高健「風に訊け」---。人生相談の三大名作を企画・担当したシマジが、三文豪から受け継いだ人生の奥義と、自らの遊戯三昧から編み出した愛の必殺技を悩める男女に伝授する。

amazonこちらをご覧ください。

楽天ブックスこちらをご覧ください。