[BCリーグ]
群馬・川尻哲郎監督「3季ぶりの地区優勝へ」

スポーツコミュニケーションズ

栗山、課題はマウンドにあり

 さて、課題となるのはやはり投手陣です。チーム成績を見ると、防御率(3.48)は新潟に次いでリーグ2位ではあるものの、四死球の多さが目立ちます。どちらもリーグ最少である新潟と比べると、その多さは一目瞭然。四球は新潟62に対し、群馬は98。死球は新潟13に対し、群馬は28です。

 四球に関しては、少し慎重にいきすぎているのかなと感じています。一方、死球ですが、内角を攻めようとしたボールが抜けてしまったり、あるいはそれだけの制球力がないという証拠でもあります。ただ、裏を返せば、果敢に内角を攻めようとする姿勢はあるということでもあります。やはり内角を突くことによって、打者は体勢を崩しやすくなりますから、外角で勝負するためにも内角へのボールは必須なのです。今後も攻めの姿勢をかえることなく、制球力を高めていってほしいですね。

 昨年、自身初の2ケタ勝利を挙げ、今季もエースとして期待していた栗山賢(日本文理高-鷺ノ宮製作所)ですが、9試合を投げて2勝2敗1セーブ、防御率4.02と、なかなか波に乗ることができていません。昨季、課題としていた体重移動の際の骨盤の使い方に関しては良くなってきているものの、やはり腕よりも先に頭が突っ込んでしまい、リリースポイントが早い。そのため、打者からするとボールが見やすいのです。

 原因はプレートの足のかけ方にあります。本来は、足が地面に平行にならなければいけないのですが、栗山は、「投げやすい」という理由で、右足の小指をプレートに、親指を土につけ、傾斜がつくようにかけているのです。これでは、軸足に体重が乗り切る前に、頭が前に突っ込んでしまうのは当然です。もちろん、このプレートのかけ方でも、しっかりと軸足に体重を残しながら、腰の部分から前にいくような投げ方ができればいいのですが、栗山はそうではないのです。特に疲労がたまってくると、顕著に表れます。

 何度も指摘はしているのですが、なかなか直すことができません。球場によっては深く掘れているマウンドもあり、投げにくいと言うのです。ただ、このままでは勝ち星を伸ばすことはできないのは明らかです。やはり、本人の自覚が必要でしょう。

 さて、いくら打線が好調とはいえ、水ものであることには変わりありません。やはり野球は守りからリズムをつくるのが基本です。そのためには、バッテリーを含めた守りが重要で、いかに相手を最少失点に抑えることができるかがポイントとなります。今後は、キャッチャー宇佐美司(高崎工業高-ナカヨ通信機)を中心に、しっかりと守備を強化していきたいと思っています。

川尻哲郎(かわじり・てつろう)>:群馬ダイヤモンドペガサス監督
1969年1月5日、東京都生まれ。日大二高、亜細亜大、日産自動車を経て、94年にドラフト4位で阪神に入団。2年目にプロ初勝利を挙げると、翌年には自己最多の13勝(9敗)をマーク。98年5月26日の中日戦で史上66人目となるノーヒットノーランを達成し、同年オールスターゲームにも出場した。2004年に近鉄に移籍し、翌年には楽天へ。05年シーズン限りで現役を引退した。13年より群馬の投手コーチを務め、今季より監督として指揮を執っている。
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