60すぎたら、どんどん捨てなさい【part6】面倒も見てもらわない

捨ててこそ、楽しい人生が始まる
週刊現代 プロフィール

無理をしても遊ぶ

前出の中村メイコ氏も、洋服類を徹底的に処分した時期があったという。

「モノを捨てると、物理的にモノが減るだけではなく、モノにこめられた想いも整理できて、心が軽くなるんです。そうすることで、改めて前向きに生きることができるようになります。

私は75歳から3年ちょっとの間で、持ち物を3分の1に減らしました。きっかけは、夫に『いろいろ人生の仕舞い支度をしているようだけど、あのバスケットに入っているパンストの山を何とかしてくれよ。お前が死んだとき、残されたじいさんがカラフルなパンストを整理するハメになるのは勘弁してくれ』と言われたこと(笑)。一度身につけたパンストは捨て、未開封のものもコーディネートに困らないよう12色プラス冠婚葬祭用を残し、他はすべてフリーマーケットやバザーで処分しました。1000足以上あったパンストを50~60足ほどに減らし、それを機に他の私物もどんどん捨てたんです」

作家の曽野綾子氏が、「捨てる」という生き方、考え方について総括する。

「一番大切なのは、年を受け入れながら、年に呑まれないことですね。病気とも丁寧には付き合ってやらない。無理をしても遊ぶ。家の中では言いたい放題のことを言う。社会がどう思うかなんて考えない。

中には勲章をもらうことを一生の目標にしておられる方もいて、それはそれでいいのかもしれませんけど、私の友人のタイプじゃありません。勲章は、英語で『デコレーション』か『メダル』です。どちらも人生で、本質的に要るものじゃありませんね」

自分が本当に求めているものとは何なのか—心の声に耳をすませば、「捨てるものが何か」も、おのずとわかるはずである。

 「週刊現代」2014年3月1日号より