2014.05.29

「家事・子育てに男女の役割はない」 イクメン先進国、フィンランドとデンマークから学ぶこと

佐藤 慶一 プロフィール

よく働くというより、会社に長くいる日本人

パネリストには、フィンランド大使館参事官のミッコ・コイヴマー氏と、一般社団法人日本コロニヘーヴ協会・代表理事のイェンス・イェンセン氏という北欧出身者2人に加え、日本で働き方の見直しなどに取り組む、NPO法人ファザーリング・ジャパン代表理事の吉田大樹氏が登壇した。

働き方やワークライフバランスが進んでいるフィンランド出身のミッコ氏は、『フィンランド流イクメンMIKKOの世界一しあわせな子育て』を出版している。

「フィンランドは男女平等が進んでいる。フィンランドで育児に参加する父親は、イクメンとかなく、ただのお父さん。仕事が忙しくても、均等に家事を分担している」とミッコ氏は語り、ワークライフバランスを実践すれば、家族や社会の利益になるという。

また、デンマーク出身のイェンス氏は、元々デンマーク大使館に在籍し、現在フリーランスで活動している。「日本人はよく働くというよりも、会社に長くいる。独自の方法をとっていかなければいけない」と述べた。

ママの負担を軽くしてあげることが「イクメン」

吉田氏は、Fathering(ファザーリング)とは「父親であることを楽しみ生き方」を広め、働き方の見直しや企業の意識改革、社会の不安解消、次世代の育成などにつなげていくことを目指して活動している。

「笑っている父親を増やすこと」を大事にしており、主体的に家族や家事に関わることを指す。来月6月27日、28日には「ファザーリング全国フォーラム in みえ」を開催。現在、36歳でシングルの吉田氏は、シングルになったことで、子どもたちとの接点時間が増えたという。

「ワークライフバランスは『仕事と生活の調和』ではなく、『仕事と人生の調和』と捉えると、人生の方に比重を置くことができるのではないか。家族のことに関わる時間を増やすと、人生が豊かになる。

ママの負担を軽くしてあげることが『イクメン』。単発の行動ではなく、離乳食づくりや片付けなど、一連の行動を行うことで、ようやくパートナーの負担が軽減する」

日本における父親の家事・育児時間の実体は、1日1時間以下と非常に少ない。労働時間をみても、30~40代が働きすぎている。「女性の社会進出」という言葉があるように、「男性の育児参加」も進めていくべきだと、吉田氏は語った。

関連記事