まちの課題とアイデアを紹介する海外メディア「CityLab」に見る、「ソリューション・ジャーナリズム」の潮流

佐藤 慶一 プロフィール

ポジティブな視点で情報発信する「The Positive」と「Urban Times」

「CityFixer」は、情報発信だけでなく、課題解決に向かうジャーナリズムとして見ることもできる。このようなメディアがあることで、市民がまちについて関心を持ち、課題に対して積極的に関わるきっかけにつながるのかもしれない。

●ネガティブな批判だけでなくポジティブで役に立つアイディアを共有する「ソルーション・ジャーナリズム」

海外ではソリューション・ジャーナリズム(課題解決型ジャーナリズム)に取り組むメディアも続々と出てきている。たとえば、イギリス発の「The Positive」というメディア。その名の通り、ニュースをネガティブに捉えるのではなく、ポジティブな視点を読者に提供することを目指している。

扱うジャンルは、政治やビジネス、エンタメ、スポーツ、健康、子ども、食など幅広い。ガーディアンやハフィントン・ポスト、BBC、ロイターなど大手メディアでも活躍するライターたちが記事を寄稿している。

また、「Urban Times」 というメディアもある。このポジティブなニュースサイトについての詳細はgreenz.jpの記事に詳しいが、こちらもイギリス発である。

〈 社会的に正しいことを追及するとなると、なかなか利益とマッチしないことが多いけれど、僕たちは「正しいこと」と「会社を成功させること」を同時に達成しようと目指しています。会社の信念も「人・地球・成功」と掲げて、「信念を貫き通した上での成功」が必要だと思っています。だから何度失敗したとしても、自分の想いや熱意を大切しながら続ければ、夢は絶対に叶うと信じています (英国版グリーンズ!? ポジティブな未来を考えるニュースサイト「Urban Times」)〉

2006年に立ち上がったメディア企業「GOOD」も情報発信を通じて、世の中をより良くしようと長らく取り組んでいる。紙もウェブも手がけているが、特にウェブではプラットフォームとして世界中の人を巻き込んでいる。

CityFixerの取り組みから、海外におけるポジティブ志向や課題解決を目指すメディアを紹介した。日本でも新興メディアが多く立ち上がっているが、ソリューション・ジャーナリズムの視点を持つメディアが増えることに期待したい。

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