血圧は200でもセーフ!血糖値は100でもアウト!この数値が「病気のボーダーライン」

"血圧・血糖値・コレステロール"これが正常と異常の分岐点です【第2部】
週刊現代 プロフィール

かつて総コレステロールの上限値は260だった。しかし、'87年にこれを220に引き下げることが提唱され始め、その2年後に高脂血症治療薬の「メバロチン」が発売されたという事実がある。メバロチンは、ピーク時の'99年度には国内だけで年間1288億円を稼ぐメガヒット薬となった。

「今後、大幅に基準値が緩和されるとすれば、製薬会社には大打撃です。

メバロチンなどの『スタチン系』と呼ばれる薬には、発がん性やうつ症状といった副作用も報告されている。こんな薬を飲み続けてまで、無理をしてコレステロールを下げる必要は全くありません」(同・浜崎氏)

そのほか、特に今回の新基準値で気になるのは、糖尿病のボーダーラインとなる空腹時血糖とHbA1c(ヘモグロビンA1c、過去1~2ヵ月間の平均的な血糖レベルを表す)の値だろう。

新基準値では、空腹時血糖が従来の99から114(男性)106(女性)、HbA1cが従来の5・5から6・03(男性)6・20(65歳以上の女性)と大幅に緩和された。しかし、オハイオ州立大学助教授などを経て、北海道の愛し野内科クリニック院長を務める岡本卓医師はこう考える。

「すでに糖尿病を患っている人は、インスリンで無理に血糖値を下げると低血糖になり、心筋梗塞などを誘発するおそれがあるため、数値目標は緩めに設定すべきだと思います。

一方で、まだ健康な人の場合は、従来の値にならってやや厳しめに、空腹時血糖が100を超えたら気を付けたほうがよいでしょう。軽い糖尿病の場合は、食事や運動といった生活習慣を改善すれば、1年ほどで普通の生活に戻れる人が多いためです」

それでも予防は大切です

つまりは、健康な人ならば空腹時血糖の新上限値として示された114(男性)、106(女性)は高すぎるので、予防のためにもこれまで通り99以下に抑えるべき、というわけである。

本誌は今回発表された新しい健康基準値が妥当なのかどうか、そしてこれまでの基準値と新たな基準値のどちらを信じればよいのか、信頼できる医師への取材にもとづいて独自に検証し、本当の「病気のボーダーライン」を算出した。

すでに紹介したとおり、高血圧・コレステロールに関しては「まだまだ緩められる」という結論に達した。しかし血糖値のほかにも、痛風の原因となる尿酸の値、そして肝機能障害の目安とされるγ-GTPの値については、「新基準は少し緩すぎるのではないか」との意見を述べる医師も少なくなかった。結果をまとめたものを次ページの表に示したので、参照してみてほしい。