「人生の最期は、家でひとりで」の時代がやってくる
『孤独死のリアル』著者・結城康博インタビュー

結城 康博

――それはほかの問題にも共通していることで、そう考えると、孤独死問題は、いまの日本の問題の縮図でもあるのですね。最後に、一人ひとりの問題として、孤独死をどう考えればよいのでしょうか?

結城 ここまでお話ししてきたように、孤独死はもはや特殊なものではありません。三世代、二世代世帯はどんどん減っているし、夫婦ふたりで暮らしていても、いつかはどちらかが先に亡くなります。

 施設に入ったり、子どもと暮らしたりするのを選ばずに、独りで暮らしていくなら、どうしたらよいか。私の実感は、「孤独死しても2、3日以内に発見してもらえる人間関係と環境をつくっておこう」ということです。そう意識して生活していれば、ほんとうに困ったときには、誰かが助けてくれるようになるものなのです。

◎講談社現代新書 5月の新刊◎

赤坂真理 『愛と暴力の戦後とその後』
あの敗戦、天皇と国民の責任、安保闘争、バブル、オウム事件、そして日本語の宿命……。私たちはなぜこんなに歴史と切れているのか? 『東京プリズン』の作家が、この国の《語りえないもの》を語る。

 

中沢弘基 『生命誕生――地球史から読み解く新しい生命像』
「生命はなぜ生まれ、なぜ進化し続けるのか?」誰でも一度は抱く根源的な疑問に対して最新の科学が導き出した答えとは何か? 読み始めたら止まらない46億年の時空をめぐる壮大なサイエンスドラマ。
 


植村和秀 『ナショナリズム入門』
クリミア、竹島、尖閣──衝突はなぜ起きるのか? 21世紀世界の最大の難問となったナショナリズムの構造をわかりやすく解説。
 


結城康博 『孤独死のリアル』
2015年、65歳以上の独り暮らし高齢者は約600万人。「最期は独りで家で」の時代が始まる。地方自治体の福祉担当職を経て研究者になった著者が、生々しいが知っておきたい現実を語る。

 

田中浩也 『SFを実現する――3Dプリンタの想像力』
遠隔転送装置もスモールライトも万能工作機も実現可能!? 昨今話題の3Dプリンタは序章でしかなかった。大注目の次世代工学者が未来の「ものづくり」を描き出す、興奮に満ちた一冊。