「人生の最期は、家でひとりで」の時代がやってくる
『孤独死のリアル』著者・結城康博インタビュー

結城 康博

結城 独り暮らし高齢者が、急速に増えてきているからです。65歳以上で独り暮らしの人は、来年2015年には約600万人になります(国立社会保障・人口問題研究所の推計)。

 家族のかたちが以前と変わってきているんですね。高齢者の夫婦ふたり暮らしも増えていますし、結婚しない人や熟年離婚も増えています。少し先ですが、2035年には独り暮らし世帯が4割になるとも言われています。

 それから深刻なのは、認知症患者の増加です。いま「道に迷う」「金銭管理にミスが目立つ」などの日常自立度Ⅱ以上の認知症高齢者は300万人以上、65歳以上の10人に1人といいます。

 軽度の認知症ではコミュニケーション能力は落ちますが、自分が認知症だという自覚はありません。そこでたとえば、ゴミの分別がちゃんとできなくなって、近所から文句を言われ、なぜなのか本人は納得がいかず、それをきっかけに少しずつ地域で孤立していってしまう……といったことも起きがちです。

 さらに、都市部で暮らしている人には地方に親がひとりでいるという人も多いと思いますが、過疎や高齢化が進むにつれ、その地域の「見守り力」も弱くなってきています。

どんな人が孤独死しやすいか?

――男性と女性では男性のほうが孤立死する確率が高いそうですが?

結城 独り暮らし高齢者は、平均寿命が長い女性のほうが多いのです。しかし、孤独死で亡くなる人を男女別でみると、男性が7割以上です。男性のほうが圧倒的に確率が高いということになります。

 その理由を考えると、これは一般論ですが、男性のほうが、高齢になってから人間関係が薄くなってしまいやすいからではないでしょうか。定年退職後は会社の人間関係もうすくなっていきますし、年をとってから新しい人間関係をつくるのはなかなか難しい。とくに地域のつきあいでは、会社づきあいと違った気遣いや謙虚さが必要ですよね。

 会社人間で、地域での付き合いはもっぱら妻がしていた、定年後もそのままあまり新しい人間関係もできずに、妻が先に亡くなって独り暮らしになった、というパターンはあぶないですね。

――孤独死しやすい性格というのはありますか?