[虎四ミーティング~限界への挑戦記~]
高原直泰(SC相模原)<前編>「突然の病を乗り越えたストライカー」

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闘莉王とドゥンガ、闘将の必要性

二宮: 1998年に清水東高校からジュビロ磐田に入団しました。当時の磐田はまさに黄金期。中山雅史、名波浩、藤田俊哉、それにブラジル代表の“闘将”ドゥンガもいました。
高原: ドゥンガとは1年だけ一緒にプレーしましたが、いつも怒られていましたね(笑)。

二宮: たとえば?
高原: ある試合で、僕がドリブルで持ち込んでから強引にシュートを打ったんです。相手DFに当たってCKになったんですが、中山さんがフリーの位置にいたんですね。それでドゥンガが「なんでオマエはパスを出さないんだ!? そんなに1人でサッカーをやりたいんなら、オマエが全部やれ!」と。その後のCKやFKは僕が全部蹴らされました(笑)。

二宮: 厳しいですね(笑)。
高原: 僕としては、FWなので自分でシュートまで持っていって点をとりたいという思いもある。ゴールを決めれば、たぶんドゥンガも何も言わなかったと思うんです。でも、外した場合は責任を負わなければいけない。それからは、ドゥンガに言われたて気づいたことを意識しながらプレーするようになりましたね。

二宮: 闘将なりのアドバイスだったわけですね。ブラジルW杯に臨むザックジャパンにも、ドゥンガのような選手が求められているように思います。特に田中マルクス闘莉王を待望する声がありますが、高原さんはどう思われますか?
高原: 闘莉王はチームに喝を入れられる選手です。うまくいっていない時には、彼のような選手も必要だと思いますね。

二宮: 怒られることを気にしすぎてチームメイトが萎縮してしまうのでは、という後ろ向きの意見も一部にはあるようですが……。
高原: それは、もう味方のとらえ方次第ですよ。僕も、最初の頃はドゥンガがすごく怖かった。でも、ドゥンガはそういう役割をこなしてくれているんだと理解してからは、怖さなんて感じませんでした。ですから、闘莉王にしても、彼はこういう選手なんだと理解しておけば、萎縮することはないと思います。ドゥンガも闘莉王も、勝つために喝を入れているわけですからね。