ヴァージングループ会長リチャード・ブランソン---「もし私が世界を統治するとしたら」

『現代ビジネスブレイブ リーダーシップマガジン』---リチャード・ブランソン「世界を変える経営」より
〔PHOTO〕gettyimages

より実用的な学びに重点を置く

未来の企業を創り、ビジネスが世のため人のためになる力となり、世界中にチャンスを与えるには教育が不可欠です。もし私が世界を統治するとしたら、教育についての考え方を大きく変えたいと思います。

私なら、より現実的な学びや聞き取りや指導に重点を置き、ほとんど実用性のない歴史の年代や教科書の暗記には、あまり力点を置きません。

若いころ、私は学校があまり好きではなく、大学にも進みませんでした。しかし、他人とは違う視点によって、教育がいかに重要な役割を果たすかが分かるようにもなりました。失読症(※)であったためクラスの中で学業に秀でることがなかった私には、適切な補助がない教育が、生徒にとっていかに良くない影響を与えるかということを理解できます。しかしこれは新しい才能がひらめく可能性にもなります。

最近、同じ失読症の起業家であるミック・スペンサー(22歳)に会う機会がありました。近視である彼は、黒板の文字を読めませんでした。人の下では働きたくないと考えた彼は、窓洗いの仕事をするかたわら起業し、今ではオーストラリアでもっとも急成長を遂げているライフスタイル・ブランド「OnTheGo」を経営しています。事業においては先見の明があったことを証明したのです。

同様に私が通った学校でも起業家精神は奨励されていませんでした。構内の公衆電話から広告主を募り、雑誌「スチューデント」を発行しようとした時、校長先生から、学業のかたわら出版を行ってはいけないと言われました。私はこれを機に学校を辞め、人々の生活に良い変化を与える事業を行おうと決めたのです。

(※)失読症=ディスクレシア:一般的な理解力に特に異常がないにもかかわらず、文字の読み書き学習に著しい困難を抱える障害

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