ケチは本当の金持ちになれません カネは使えば使うほど、殖えるものなのです

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週刊現代 プロフィール

趣味である音楽祭を続けるためには、事業も拡大させなければならない。鈴木氏にはそういった使命感もあったのだ。

「自分でやる、と言った以上は後に引けないという気持ちが強かった。それに、私は厳しい状況になればなるほど発奮するタイプなんです。だいたい、おカネなんていくらあっても墓場までは持っていけない。多くの人たちが喜ぶことで自分も満足できるなら、生きているうちに使ってしまおうと思ったんです。

言ってみれば、音楽道楽。毎年、春になると『あ、また、上野で音楽祭が始まるね』という会話が人々の間で自然と出るようになれば、私のやってきたことは報われると思うんです」

いまや、上野の春の風物詩として定着しつつある東京・春・音楽祭。今年も4月13日まで開かれている。

自分の「使命」を知った

ちなみに3年前の東日本大震災の直後は、日本中が様々なイベントやコンサートを自粛したが、鈴木氏はこれに強い違和感を覚えたという。

「むしろ、こういうときこそ音楽の力が大切なのだと思い、本当に腹が立った。そこで、自腹で新聞の一面を買い音楽祭の広告を打ちました。余震の中で行われたコンサートはとても感動的でしたよ」

震災にもめげず、音楽を通して人びとに感動を届けた鈴木氏。一方、福島県を拠点とするスーパーマーケット、ヨークベニマルの社長・大髙善興氏は、震災の当事者になったことで、被災地の子供たちに何かしてやれることはないか、と真剣に考えた。

「福島第一原発の事故以来、福島の子供たちは外で遊ばなくなった。除染が進むまで、公園は放射線量が高くて危険だったために、子供の姿が公園から消えてしまった。これはマズイな、と思っていたとき、あるニュース番組を見たんです」

それは郡山市内の施設で開かれた子供用の室内遊び場の様子を報じたものだった。3日間で3500人もの子供や保護者がそこに押しよせている光景を目にして、大髙氏の脳裏に天啓のようにひらめいたものがあったという。

「そうだ、放射能の影響で屋外で思い切り遊べない子供たちのために、屋内の専用遊び場を作ろう。そう思ったんです。これこそ、私に課せられた使命だとさえ感じました」

知り合いの医師から、家に籠もった状態でいる子供たちに鬱症状が見られるようになっていること、5~6歳の子供たちの体重増加が全国平均より1kgも少ないことを聞かされたことも、大髙氏の危機感を強めることになった。

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