館淳一 第4回 「実はオンナと同棲しています」と土下座して始まったシマジの集英社生活

島地 勝彦 プロフィール

シマジ お蔭でシバレン先生とはプライベートでも親しくさせていただき、直々にゴルフも教えていただきいた。おれのカローラでよくゴルフ場に行ったものだ。はじめてプレイしたのは東京よみうりCCだった。

 それで役員になって会社からゴルフ場の会員権を買ってもらうときも、東京よみうりCCにしたのか。

シマジ その通りだ。若菜社長に「どこが欲しい?」と訊かれたとき「東京よみうりCC」と即答した。理由はシバレン先生にゴルフの筆おろしをしていただいた思い出のコースだったからなんだ。

若菜社長は簡単に「わかった」といったんだが、そのときおれは「お願いがあります。法人ではなく個人会員権を買ってください」と図々しくも無心した。そしたら若菜社長は「シマジ、おれだって東京よみうりの会員だけど、法人メンバーなんだぞ」という。さすがにマズいことをいったかなと思っていたら、しばらくして本当に個人会員権を買ってくれたんだよ。

立木 シマジはサラリーマンの心得を逸脱した行為を平気でやってきたんだね。呆れてものがいえないよ。集英社を辞めてその会員権はすぐ返したんだろうな。

シマジ 集英社を57歳で退任して集英社インターナショナルの代表取締役を67歳で辞めたあとも会社から返還を請求されるまで持っていました。理由は東京よみうりのエチケット委員をやっていたのからです。

立木 図々しいにもほどがある。

セオ でもシマジさんらしい痛快なエピソードですね。

 そんな男だから集英社インターナショナルに行って「痛快!シリーズ」を連発したんでしょうね。

シマジ 若いころからおれは館にいろいろなことを教えてもらった。セオ、ロアルド・ダールっていう名短編作家の作品を読んだことがあるか?

セオ 名前は聞いたことがありますけど読んだことはありません。