第3弾! あなたは何も知らずに食べますか 美味すぎる食い物には「ウラ」がある

果物にホルモン剤投与で甘みを倍増、切り身魚には旨み調味料を注入
週刊現代 プロフィール

香りを出す酵母が香料として添加されており、これを使えば原材料に『香料』と表記する必要はなく、違法にもなりません。自然な製法のように感じますが、化学薬品で人為的に突然変異を起こさせた酵母です」(前出・郡司氏)

技術はどんどん「進化」する

そのほか、身近なところでは、卵焼きや卵サンドの中身など、卵の加工食品にも「卵の匂いがする香料」が使われているケースがほとんどで、外食産業で使われている肉にも、香料が使われているものが多い。もはや、香料が使われていない加工食品のほうが少ないといっていいほどだ。

味と香りはかなりのレベルで、人工的に美味しさを創れるようになっている。さらに、視覚で美味しさを表現するために、こんな技術もあるという。

「濃厚さを、見た目でも演出するために一番よく使われるのは、カラメル色素です。ハンバーグのソースなど、簡単に色を濃くすることができる」(前出・郡司氏)

濃厚さは味だけでなく、見た目も関わってくる。濃い色に、食欲をそそる効果が見られるのだ。また、色素にはこんな添加物もある。

「美味しそうに焦げ目がつくチーズは、キシロースという糖類の添加物で色づけされています。本来チーズは白っぽいものなのですが、黄色くして、焼き目もつきやすくするために添加物が使われる。ちくわなどの焼き目をつけるのにも、このキシロースが使われています」(鈴鹿医療科学大学薬学部客員教授・中村幹雄氏)

味、香り、見た目。本来、自然な製法で作られる食べ物は、ばらつきがあって当たり前だった。これが、今ではばらつきがあるほうが不自然に感じてしまうようになっている。今日の魚はちょっと脂のノリが悪い、この肉は少し硬い、という違いを感じてこそ、本当に美味しい食材に出会った時の喜びも大きい。

しかし、我々はそうした喜びを放棄してまで、「安さ」や「品質の安定」を求めてきた。その結果、「工業製品みたいな食べ物」が食卓に溢れ返る事態を招いたのである。安すぎて美味すぎる食べ物には何か「ウラ」がある、と疑ってみたほうがいい。

「週刊現代」2014年3月21日