2014.03.28
# 雑誌

「東大までの人」と「東大からの人」大切なのは「出身高校」というブランド

週刊現代 プロフィール

「開成やら灘やら麻布から来たヤツらは、キャンパスを歩いていても、『よう、サークルどうすんの?』『さっき何々先輩に会ったんだけどさぁ』という話になる。

そういうネットワークのなかで、彼らは『誰それ先生はなかなか単位をくれないからやめておけ』とか、『いま旬で人気の授業はこれだ』とか、東大でなるべく楽に好成績を残すためのノウハウを伝え合うんです。地方で必死に勉強して入ってきた人間は、基礎学力では負けないかもしれないがスタートダッシュ時点での情報量で負けてしまう。

入学からひと月も経たないうちから、『ああ、俺って田舎ものなんだなあ』と実感するんです……。つらいですよね」

入学早々、壁にぶつかった岡本さん。多くの地方校出身者のように、このままくじけてしまえば、まさに「東大までの人」になってしまうのだ。いったい、どうしてそんな事態になるのか。

'13年度の高校別東大合格者数ランキングで上位の5校を見てみると、

1 開成170人
2 灘105人
3 筑波大附属駒場98人
4 麻布82人
5 東京学芸大附属68人

となっており、6位には女子高の最高峰・桜蔭が66人でつけている(現役・浪人の合計)。この年の募集定員は3063人だから、同学年の約2割がこの6校の卒業生だけで占められることになる。さらに、入学者数が20人以上の上位34校からの入学者数を足してみると、1514人になる。

つまり、〈東大新入生の半数は、同学年に20人以上、同じ出身高校の仲間がいる〉
ことになる。4年生の先輩までを含めれば80人だ。

話を聞くだけでイラつく

そんな名門校出身者と、毎年一人が東大に入るか入らないかという「普通の高校」の出身者の間には、圧倒的な格差が生じる。複数の現役東大生の話を総合すると、「普通の高校」出身者の悲劇の実情は、次のようなものだ。

 

「入学しても、友人も先輩もいない。自分にはすべてが一からのスタートなのに、周囲を見渡して目立つのは、グループになっている名門校出身者ばかり。

入学と同時に選択する第二外国語も何を選んでよいのかもわからず、とりあえず目新しい言語にしてみようと、マイナーなロシア語を選んでしまったのですが、数少ない東大女子の履修者が集まることで人気なのはフランス語。僕はそんなことも知らなかった」(文科三類・男子)

「地元ではそもそも、周囲に大学を卒業したような人も少なかったので、学生生活をどう始めていいかもよくわからなかったんです。

親の仕送りとバイト代は下宿代と都会での生活費に消えていき、余裕もない。東京の生活になれた名門校のボンボンは、先輩のコネでさっさと家庭教師や塾講師など時給が高いバイトを見つけ、やれサークルの合宿だ飲み会だとバカスカ浪費している。一緒にサークル活動をしても、ふとしたときに金遣いの違いに引け目を感じます。

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