特別対談 田中均×川島諭
大手メディアの報道だけを鵜呑みにしない
その厳しい目が日本を強く豊かにする

“世界から見た日本”を意識した行動が求められる時代に
溢れ出る情報のなかで、自分にとって本当に必要な情報とは何か。
世界のグローバルスタンダードを知り、情報評価のためにメディアを活用するコツとは何か。
JBPress編集長の川島諭氏(写真左)と、日本総合研究所国際戦略研究所理事長の田中均氏(写真右)による特別対談をお届けします。

情報=「収集」「分析」そして「評価」

田中: ひと言で「情報」といっても、私は3つの段階があると思っています。収集、そして分析、最後が評価です。評価をすることによって自分の行動が決まっていくので、この「情報を評価する」ということが実は一番大事な部分ではないかと思います。

川嶋: 評価をするために、日々何をしていくかということが大事になりますね。

田中: そうですね。たとえば、今、成長戦略のひとつの基本としてアジアを内需とするといわれていますが、一概にアジアといっても、インドネシアと中国では全然違いますね。だからまず相手の国のことをよく知り、マーケットの背景もつかんだうえでないと、本当の意味での「アジアの内需化」はできないと思います。

川嶋: 中国は今、成長率が落ちていますが、日本のバブル崩壊後の状態が起こるのかは、背景が違うのでしっかり見極めないといけませんね。

田中: 中国の所得格差が小さくなり、より発展をしていけば、中間所得層がぐっと増え、日本にとっても極めて好ましいマーケットが中国にできることになります。ですから、これからの日本は、周りの国を活性化させて、その需要を活用して日本自身の経済も上げていくことも必要だと思います。

川嶋: 韓国や中国との関係改善のために、東南アジアと密接な関係を築こうとする流れもありますが。

田中: 東南アジアとの関係強化はそれ自体として好ましい政策だと思います。少子高齢化が進む日本が、周りの国と険悪な雰囲気では繁栄は望めません。もう少し広い視野で物事を捉えることで、国内のナショナリズムを排除するのではなく、吸収していくことができるのではないでしょうか。

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「世界から見た日本、世界から見た世界の情報を
きちんと発信してくこともメディアの役割ですね」

 
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