あなたは何も知らずに食べますか 2倍の速度で成長させる「フランケン・フィッシュ」と、毛が生えない「ヌード・チキン」「人工食品」の技術はここまで進んでいた!

週刊現代 プロフィール

「ここでアメリカが認可してしまうと、中国などがさまざまな動物で技術を応用し始めるでしょう。それに、遺伝子組み換え食品は、現状アメリカでは表示義務がない。私たちは、知らない間に、フランケン・フードを口にしてしまうことになるのです」

サーモンだけでなく、2倍のスピードで成長するマグロや鯛、牛や豚……そんな本物とは似て非なる人工的な魚介や肉が、近い将来、知らないうちに食卓に並ぶようになるのは、もはや止められない。安さを求める消費者がいる限り、より安く食品を作るために、こうした技術も日々開発されていく。

深海魚の遺伝子をトマトに

生産効率を上げるための人工食品には、こんなものも開発されている。

「ヌード・チキン」。その名のとおり、生まれたときから体に一本の毛も生えていない素っ裸の鶏だ。

「イスラエルで開発されました。首に羽毛が生えない種類の鶏と、ふつうのブロイラーを掛け合わせて品種改良されたものです」(前出・安田氏)

食肉用に加工する際、羽毛をむしり取る作業は大変な手間がかかる。その作業が省けるうえに、羽毛にいく栄養が肉に回るため、成長も早くなるという。丸焼きにしたらそのまま食べられて便利、かもしれないが、食欲はなかなか湧いてこない。こんな鶏が庭を歩き回っているのを想像してみてほしい。不気味以外の何物でもないだろう。

植物と動物の遺伝子を掛け合わせた人工食品もある。

「アメリカで開発された、寒さに強くて冬でも枯れないトマトです。これは、南極の氷の下でも血が凍らない、オヒョウというカレイ科の遺伝子に目をつけたもの。この魚には血液を凍らせない酵素を作り出す遺伝子があって、それをトマトに組み込むと、寒さに強い新種ができる。本来、夏に実をつけたら秋には枯れてしまうのが、冬にも収穫できるようになるのです。

技術的には、このような『人工食品』を作ることも可能になっているんです」(前出・安田氏)

前回、本誌では、見た目は「本物」だが中身が「別物」という食品の数々をレポートした。普段、当たり前のように口にしている食品がどのように作られているのか、その実態を知って驚いた人も多いのではないか。今回は、遺伝子組み換えをはじめとして、食品加工の現場でどんな最新の技術が駆使されているのか、紹介していこう。

遺伝子を操作することで生産効率を上げる技術は、すでに日本ではこんなところに使われている。