スクープレポート あなたは何も知らずに食べますか 微生物で作られる「かつおだし」 黒い着色料で色づけする「醤油」 半分は水でできている「ハム」

週刊現代 プロフィール

「醤油の味がするだけで、醤油もどきの調味料は本当に多い。増量のため醤油にアミノ酸液を加えて着色料で黒い色をつけ、化学調味料や糖類などを足して作ります。スーパーなどで1リットル百何十円という安い価格で売られている商品は、こうして作られているものが大半です。原材料名に『アミノ酸液』と書かれていたら、醤油もどきです」(『食品の裏側』著者・安部司氏)

アミノ酸液とは、大豆の搾りカス(脱脂加工大豆)を塩酸で分解し、苛性ソーダで中和するとできる液体調味料のこと。これを利用すれば、時間をかけて発酵する手間もなく、あっという間に醤油もどきが完成する。弁当などについている醤油はほぼ例外なくこれだ。

体に良さそうなものが危ない

もう一つ、和食を作るのに欠かせないものに、だしがある。手軽に使えるインスタントの和風だしを活用している人も多いだろう。この原料となっているのは、昆布やかつお節などではなく、「微生物」の産物だ。

「グルタミン酸ナトリウムや核酸などのうま味調味料は、じつは微生物が作り出しているんです。糖蜜の中で、うま味を作り出す微生物を培養し、その産物に化学反応を起こしてナトリウム化する。この微生物は、遺伝子組み換えでつくられたものです。

さらに複雑な味を出すために、アミノ酸液を粉末にしたタンパク加水分解物も混ぜられる。かつおや昆布のエキスは、風味づけとして使われる程度です」(前出・安部氏)

私たちが魚介のだしだと思っていたものは、じつは「微生物だし」だったわけである。

また、本来ハムといえば、豚のもも肉を塩漬けにしたあと燻製にしたもの。原料の豚肉に手が加えられているのだから、豚肉そのものよりハムのほうが値段は高くて当たり前だろう。

だが、スーパーで値段を比べてみてほしい。たとえば都内のあるスーパーでは、ある日、国産の豚もも肉が1gあたり約1・9円(100g188円)、ハムが1gあたり約1・4円(140g198円)で売られていた。

手が込んでいるはずのハムのほうが、なぜ安いのか。

「日本の安いハムに多いのは、肉と水の割合を1対1くらいにして作った商品です。アメリカやカナダなどから輸入した安い豚肉に、保存料や発色剤、調味料などが入った液体を注入して増量しています。

その水分が染み出さないように、さらに添加物が使われる。加工品の中でも、ハムはかなり添加物量が多い食品なのです」(鈴鹿医療科学大学薬学部客員教授の中村幹雄氏)