第3部 入院するなら個室ベッドがいいけど医療保険は浅く広くカバーか、「がん」に特化がトクか

完全保存版 いらない生命保険、怖い医療保険、ムダな介護保険
週刊現代 プロフィール

貯蓄がない年金暮らしの夫婦が、月25万円程度の年金で生活している場合、一人につき月5000~6000円の医療保険に入っておくとよいと思います。入院給付金は1日5000円が目安です。まったく貯蓄がないという場合は、1日1万円にしておいたほうが無難でしょうが、その分、保険料は高くなってしまいます」

また、入院するなら大部屋ではなく個室に入りたいなどという場合も、平均的な差額ベッド代5000円程度を加味して1日の給付金を1万円など、高めに設定しておいたほうがよい。いずれにしても、現役時代からの習慣で、月1万円近い保険料を払いつづけているなら、払い過ぎの可能性が高いと見ていいだろう。

一方、三大疾病のなかでも、とくにがんについて不安を持っている人も多いだろう。もちろん資金にゆとりがあれば医療保険に加えてがん保険に加入することもできる。だが、なるべく保険料を少なくしたいなら、がん保険に特化することを検討してみるべきだろう。

50代、60代からがん保険に入るとすれば、何を考えればよいか。ファイナンシャルプランナーの畠中雅子氏は、こう話す。

「がん保険に入るなら、家計を必要以上に圧迫しない目安として、夫婦で月々1万円、一人5000円程度の商品がよいと思います。

がん保険では、非常に高額の先進医療費保障を売りにしているところもありますが、2000万円もの保障はいりません。たとえば重粒子線などの治療は1クールで300万円台の費用がかかりますが、放射線量などの関係で現在は1クールまでになっており、一般的にがん治療で数千万円もかかる例はまれです。

一方で、切って治すがんの手術は、大半が健康保険の適用対象。高額化が心配されるのは、長期間の免疫療法や化学療法などです。

したがって、がん保険は100万円程度の診断給付金と入院給付金、さらに1000万円程度の先進医療費の保障があれば、それ以上は求めないほうが負担から見ても合理的でしょう」

もちろん、どんなに高額でも最新の治療を受けたければ高額の保険に加入するしかなく、懐具合と相談だ。

金額以外には、こんな点ががん保険選びの目安になると畠中氏は指摘する。

「がん保険は各社でかなり特徴が異なり、単純に比較するのは難しいのです。

私が見極めのポイントとして考えているのは、通院時と再発時の保障がどうか。がん保険の入院給付金はすべて期間無制限なので、『がんの入院は長引くのか』と思われるかもしれませんが、実際は入院期間が短縮されており、通院が長引く傾向にあります。たとえばアフラックの『生きるためのがん保険Days』などは、通院での抗がん剤治療も、入院時と同じ1日1万円を保障しています。ただし、保険料は安くはありません。60歳男性のベースプランで、月7340円です。