現役時代と同じ感覚でいたら大間違い 定年後に襲いかかる「保険金ビンボー」の罠

完全保存版 いらない生命保険、怖い医療保険、ムダな介護保険【第1部】
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そして、保険料は現状ではなく、将来的に支払う総額で考えること。『今、月々の保険料がこれくらいなら何とか払える』などという発想はNGです」

定年後は、しばらく無収入・無年金期間に突入する。その年金自体も今後減額され、定収入があった現役時代と同じように、保険料が支払えるはずもない。

現役時代と同じ感覚で、定年後も将来の不安に備えて数多くの保険に加入し続けたままでは、貯蓄はほとんどできない。貯蓄が足りないことでますます不安になってしまうという負のスパイラルが「保険金ビンボー」の罠なのである。

とはいえ、少しでも老後の不安を解消するために、50代、60代からでも新たに保険に入りたい、または保険を切り替えたいと思う人もいるだろう。その場合、どんな「使える保険」に入ればよいのだろうか。

まずは生命保険について、経済評論家の荻原博子氏が語る。

「60歳を過ぎて保険に加入するのなら、ほぼ同じ保障内容の場合、最も保険料が安い掛け捨て型の保険に入ることが鉄則です。

また、保険金そのものを減額するという考えもあります。定年を迎え、子供は社会人として独立しているので、たとえば、それまでの3000万円の死亡保障を1000万円にしても十分だという人は多いでしょう。

60歳を過ぎたら保障金額を増額する必要はまったくありません。『将来の不安に備えるために、保障の種類と保険金は多いほうがいい』という言葉に騙されてはいけませんよ」

荻原氏は、60歳を過ぎると、そもそも保険に入ること自体が疑問だとも語る。加入率はまだ10%未満といわれる介護保険も、保険料が高いうえに審査が厳しいという。

「寝たきりにならなければ保険金は支払われないとか、認知症にしても少しボケたくらいでは支払われないという例は多いです。

仮に、90歳近くまでピンピンの人が高額な保険料をずっと払い続けていた場合、貯金を使い果たすことになるでしょう。生活資金を保険料に当ててしまい、老後の楽しみが限られてしまうなんて、悲惨ですよね」

ちなみに、保険料の払い過ぎを後悔した冒頭の町田さん。彼の相談を実際に受けたファイナンシャルプランナーは、次のようにアドバイスした。

「町田さんが入っていた保険には、貯蓄型、掛け捨て型を含めいろいろありましたが、ご主人が亡くなった場合、合計7000万円という、必要以上の保険金がご家族に入ることがわかりました。私がざっと見ただけでも、ムダだと思う保険がいくつもあったんです。

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