今年1月に開催されたダボス会議では安倍首相がウーマノミクスを世界に向けて発信した事が話題となった。これからの日本における、女性の役割とは。これからの社会を担う世代の女性たちはなにを思うのか。
折しも、この夏「学生版ダボス会議」HPAIRが東京で開催される。ハーバード大学との共同で、開催に向けて奔走する4人の現役女子大生たちに話を伺った。
---学生版ダボス会議とも言えるHPAIR ですが、会議について少し教えて下さい。今年は東京での開催が決定したようですが、東京で開催をしようと思った理由はなんですか。
田中 第一に、日本の良さを世界中の学生に伝えたかったからです。和食や、アニメ、着物など、日本の文化を象徴するものはたくさんありますが、そのような自分たちの文化を発信し、海外の人に体験してもらうことが昔から大好きでした。
文化以外でみても、近年たくさんの「日本ならでは」の革新的な技術・ビジネスが発展してきました。そのような点を考慮しても、日本の首都東京が、世界中の学生に刺激を与える舞台になり得るのではないかと自信を持っていました。
越野 他にも、海外で日本の紹介や日本人の視点を提供できる学生の数が非常に少ないことに危機感を感じたことが大きいです。日本からどのように海外学生にインパクトを出せるかを考えた時に、HPAIRは日本を様々な面から知ってもらえるこの上ない機会だと思い誘致活動に加わりました。
また個人的には、ドバイ会議の時に、日本人として文化紹介をすることができず、悔しい思いをしたことも理由の一つです。前回日本をアピールしきれなかった分、東京では盛大におもてなしの精神で学生を歓迎し、沢山の文化体験の場を提供できればと思います。
西口 「東京がどんなに発展しようが誰も世界のことを知ろうとしない」わたしが東京という大都市で過ごしてきて世界と人々の認識の間にある見えない壁の大きさに問題意識を感じていました。政治の壁は厚く、世界はあまりにも広い。日本の地方でうまれ育ったわたしにとって海外は遠い存在だったのですが、東京で高校生活を送ることになっても大学に進学してからもそれは変わらなかったんです。
では、どうすればいいのだろうか。世界に行けないのなら、見れないのなら、「東京に世界を持ってくれば良い」。そう思い立ったのが招致のきっかけです。
小松 HPAIR東京開催を機に、もっと日本の学生がHPAIRだけにとどまらず、国際学生会議に興味を持ってくれればいいなと思います。留学経験や国際会議の出席歴など、海外経験がない日本人学生は、多くの気づきや驚きを得られると思うからです。HPAIRは規模も大きく、スピーカーも世界的権威がたくさん集まるので、国際社会に触れる、非常にいいチャンスだと思います。