[ボクシング]
近藤隆夫「“日本ボクシング黄金期”だからこそ考えるべきこと」

スポーツコミュニケーションズ

“相対的”に強くなった日本人

 なぜ、日本人世界チャンピオンの数が急増したのか?

 もちろん、日本人選手が強くなったわけだが、理由は、それだけではない。現役日本人世界チャンピオンは皆、スーパーフェザー級以下の軽量級だ。このカテゴリーの競技人口が世界的に減少したことが一因だろう。

 軽量級を支えていたのは主にアジアと中南米。だが、かつて、あれだけ盛り上がっていた韓国ボクシング界に熱がない。いまや韓国人世界チャンピオンは1人もいないのだ。タイに目を向けてもボクサーを輩出するムエタイのリングを目指す者が減ってしまった。中南米諸国でも70、80年代に比すれば、人気は下降している。

 そんな中で日本は、ボクシング人気を維持し、競技人口を増やしてきたのである。よって相対的にレベルが上がった。その上で、IBF、WBOに加盟したのだから、さらにチャンピオンの数が増えたのだ。

 観る者としては、日本で多くの世界戦を観られることは喜ばしい。ただ、「ボクシング黄金期」のいまだから、考えなくてはいけないことがあると思う。

 それはこの時期だからこそ、ハイレベルな闘いが望めるマッチメイクを心がけることである。世界チャンピオンの数がもっと増えれば盛り上がるというものではない。むしろ、王座は統一されて然るべきだろう。

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