ピクシブ代表取締役社長・片桐孝憲「個人最強時代だからこそ、チームで生み出して、個人で作れないようなすごいものを作る」

81世代の起業家たち
片桐 孝憲

日本国内しか見ていないサービスには正直未来がないし、文化背景を持ったサービス以外はグローバルでは広がっていかないと思っています。pixivは日本の漫画・アニメ・イラストという文化背景を持っているので、海外でも人気があります。

ピクシブというチーム作り

インターネットの発展によって、制作クオリティも上がったし、発表も簡単になり、個人のものづくりにおいては最高の時代に突入しました。この個人クリエイター最強時代において、会社としてどう生き残っていくかと言えば、チームでものを生み出して、個人では作れないものを作るしかない。例えばサグラダファミリアのようなもの、ハリウッド映画のようなものを作る。各分野の専門家が集まって、一つの作品を作り上げるんです。

だから、ピクシブというチーム作り、採用やオフィスづくりにもこだわっています。

チームにおいては、すごいものを作れる職人的な人や、特定の分野に詳しい博士的な人たちも重要だけど、逆に専門性がない人たちも重要だと思っています。「マクドナルド理論」と言われるように、ランチに行く場所を決めるときに、なんでもいいよと言っていたのに「マックに行こうよ」と言ったら「いやだ」と言い始める。そうやって的外れなことを言うような人だってチームには必要なわけです。そういう寛容性、優しさがないといいチームは作れません。

採用では、「101個自分のキーワード」を書いてもらいます。例えば、オタ充、ハモリ厨、ラーメン、パスタ、味噌煮込みうどん、カラオケ、ステゴサウルス、水族館、せんべい……。ステゴサウルスが好きだということは、何回か飲みにいったり、なにか偶然、恐竜の話にならないとわからないことです。これは入社後にもみんなと共有するんですが、こういうことがすぐにお互い知れたほうが仲良くなりやすいんです。

チーム作りで言うと、IT企業の中には出社時間も自由で、エンジニアたちは家でやってもいいといったところがあると思うんですが、ピクシブでは、出社時間も合わせるし、オフィスで集まって仕事をします。毎週水曜日は席をランダムに決めて、社員全員でランチをして、たまに社外の人たちも呼んでますね。積極的に社外の人とかかわることも勧めています。

オフィスは、オシャレであることよりも、テンションが上がって、コミュニケーションが活発になることが大事だと思っています。だから、色もカラフルにするし、ワンフロアで机もみんなつながっていて、物理的に距離が近い。会議スペースもオープンなので、誰がどんなことを話しているのかもわかります。コミュニケーションが生まれやすくなるように、社員の写真と合わせて自分のキーワードの一部書いたものを壁に貼っていたりもしてますね。また、快適に仕事をしてもらうために、コンピュータは決まったものを支給するんじゃなくて自分で選んだものを使えますし、椅子もなるべく良いものを買っています。

オフィスに飾られている社員の写真とキーワード